
Vtuberとして活動するうえで欠かせない「モデリング」という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。
しかし、具体的にどのような技術で、どういった仕組みで動いているのかを正確に理解している方はまだ少ないのが現状です。
この記事では、Vtuberのモデリングとは何かという基本的な意味から、Live2Dや3Dモデルの仕組み、制作工程、さらに自分でモデリングを始めるための学習ステップまでをわかりやすく解説します。読み終えたあとには、Vtuberモデリングの全体像がしっかりと把握でき、自分に合った次のステップを選ぶための判断材料が手に入ります。
こちらの記事では、VtuberのLive2Dについて紹介しています。
VTuberのLive2Dとは何か?初心者でもわかる仕組みと魅力を徹底解説
1. Vtuberのモデリングとは何かを理解するための基本
1.1 Vtuberとは何か
Vtuber(バーチャルYouTuber)とは、実際の人間がアニメやイラスト風に描かれたキャラクターの姿でインターネット上に登場し、動画配信やライブ配信を行うコンテンツクリエイターのことです。
顔や本名を公開せずに活動できるという特性から、近年では個人・企業を問わず非常に多くのVtuberが誕生しています。
日本ではにじさんじやホロライブといった大手Vtuber事務所が広く知られており、所属タレントが国内外に多くのファンを持っています。
また、個人で活動するいわゆる「個人勢」のVtuberも増加しており、誰でも挑戦できる環境が整いつつあります。
Vtuberが配信中に見せる表情・口の動き・体の動きは、配信者本人のリアルタイムの動作と連動しています。この仕組みを支えているのが「モデリング」と呼ばれる技術です。
1.2 モデリングとはどういう意味か
モデリングとは、もともとコンピューターグラフィックス(CG)の分野で使われる用語であり、デジタル上に物体やキャラクターの形状・見た目・構造を作り上げる作業全般を指します。建築・ゲーム・映像制作など幅広い分野で使われており、Vtuberの文脈でも同じ意味で使われています。
Vtuberにおけるモデリングは、大きく「2Dモデリング」と「3Dモデリング」の2種類に分けられます。どちらも「キャラクターのデジタルモデルを作る」という点では共通していますが、使用するソフトや技術、完成した際の見た目や動き方が大きく異なります。
| 種類 | 主な特徴 | 代表的なソフト |
|---|---|---|
| 2Dモデリング | イラストをベースに動かす。アニメ風の見た目が得意 | Live2D Cubism |
| 3Dモデリング | 立体的なモデルを作成。多方向からの表現が可能 | VRoid Studio、Blender |
モデリングという作業は、単にキャラクターの絵を描くことではありません。
配信者の動作に合わせてキャラクターがリアルタイムで動けるよう、デジタルモデルに構造や動作の仕組みを組み込む作業まで含んでいます。この点がイラストや通常のCG制作との大きな違いです。
1.3 Vtuberにおけるモデリングの役割
Vtuberにとってモデリングは、活動の根幹を支える非常に重要な要素です。
視聴者がVtuberを見るとき、最初に目に入るのはそのキャラクターのビジュアルであり、モデルの品質や動きのなめらかさは、チャンネルの印象や視聴者の没入感に直接影響します。
モデリングの役割は、見た目の魅力を作り出すだけにとどまりません。具体的には、次のような役割を担っています。
| 役割 | 内容 |
|---|---|
| キャラクターの表現 | 配信者のペルソナ(キャラクター像)をビジュアルとして視聴者に伝える |
| リアルタイム連動 | 配信者の表情・動作をカメラで読み取り、モデルに反映させる |
| 配信コンテンツの品質向上 | なめらかな動きや豊かな表情表現が視聴者の満足度を高める |
| ブランディング | 独自のデザインがVtuberとしての個性・認知度を高める |
特に近年は視聴者のリテラシーが上がっており、モデルの動きが不自然だったり表情のバリエーションが少なかったりすると、視聴体験の質が下がってしまうこともあります。
そのため、Vtuberとして本格的に活動を続けるためには、クオリティの高いモデルを用意することが、活動の継続と成長において欠かせない投資といえます。
モデリングは外注することも、自分で制作することも可能です。
どちらを選ぶにしても、まずはモデリングの仕組みや基本的な概念を理解しておくことが、Vtuberとして活動するうえでの大切な第一歩となります。
2. Vtuberモデリングの仕組みをわかりやすく解説
Vtuberのモデリングがどのような仕組みで動いているのかを理解するには、まず「2Dモデル」と「3Dモデル」という2つの大きな分類を把握しておくことが重要です。
それぞれ使用するソフトウェアや動作の原理が異なり、完成したモデルがどのようにして配信画面上で動くのかも変わってきます。このセクションでは、仕組みの核心をひとつひとつ丁寧に解説します。
2.1 Live2Dを使った2Dモデリングの仕組み
2DモデリングでもっともよくVtuberに活用されているソフトウェアが「Live2D Cubism」です。Live2Dは、平面のイラストをそのままの画風・テイストで動かせる独自の技術であり、多くの個人Vtuberや企業所属のVtuberが採用しています。
Live2Dの基本的な仕組みは、あらかじめレイヤーごとに分解されたイラストのパーツに対して、変形や移動・回転などの動きを設定することで、2Dのまま立体的な動きを再現するというものです。たとえば顔の向きを左右に変えたとき、目や鼻・口が自然に追従して動くように見せるのも、このパーツ単位の変形設定によって実現されています。
Live2Dにおけるモデリングの処理は、主に以下の要素で構成されています。
| 処理の要素 | 内容 |
|---|---|
| メッシュ(グリッド)設定 | 各パーツに細かい格子状の制御点を配置し、変形の基準にする |
| パラメータ設定 | 「顔の角度X」「まばたき」「口の開閉」などの動きの軸を数値で定義する |
| リギング(リグ設定) | 各パラメータの値に応じてメッシュがどのように変形するかを紐付ける作業 |
| 物理演算設定 | 髪や衣装などが重力・慣性に従って自然に揺れるよう設定する |
このようにして構築されたLive2Dモデルは、後述するフェイストラッキングのデータと連携することで、配信者の表情や動きをリアルタイムにキャラクターへ反映させることができます。
2.2 VRoidやBlenderを使った3Dモデリングの仕組み
3DモデリングによるVtuberモデルは、2Dモデルとは根本的に異なるアプローチをとります。3Dモデルは立体的なポリゴンメッシュとして構築されており、どの角度からでも破綻なく表示できるため、360度自由に動けるという強みがあります。
Vtuberの3Dモデリングで代表的なソフトウェアが「VRoid Studio」と「Blender」です。それぞれの特徴を以下の表で比較します。
| ソフトウェア | 特徴 | 対象ユーザー |
|---|---|---|
| VRoid Studio | アニメ調のキャラクターを直感的に作成できる無料ツール。スライダーで顔のパーツを調整するため専門知識が少なくても扱いやすい | 初心者〜中級者 |
| Blender | オープンソースの3DCGソフト。高度な造形・テクスチャ・アニメーション設定が可能だが習得難易度が高い | 中級者〜上級者 |
3Dモデリングでは、ポリゴンメッシュの作成後に「ボーン(骨格)」と呼ばれる骨組みをモデル内部に配置し、そのボーンに対してスキンウェイト(どの頂点がどのボーンにどれだけ追従するかの設定)を割り当てる「リギング」作業が必要です。このリギングの精度が、モデルの動きの自然さに直結します。
2.3 フェイストラッキングとの連携の仕組み
モデリングで作成したキャラクターを配信画面上でリアルタイムに動かすためには、「フェイストラッキング」との連携が欠かせません。フェイストラッキングとは、Webカメラやスマートフォンのカメラを通じて配信者の顔の動き・表情を検出し、その動きデータをモデルのパラメータに送り込む技術のことです。
代表的なフェイストラッキングのソフトウェアと連携の流れを以下に示します。
| ソフトウェア名 | 対応モデル形式 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| nizima LIVE | Live2D(.moc3形式) | Live2D公式が提供する配信向けアプリ。スマートフォンとの連携にも対応 |
| VTube Studio | Live2D(.moc3形式) | iOSのFaceIDを活用した高精度トラッキングが可能。OBSとの連携が容易 |
| 3tene | VRM形式(3Dモデル) | Webカメラだけで3Dモデルを動かせる。無料版と有料版がある |
| VMagicMirror | VRM形式(3Dモデル) | キーボード・マウス操作に連動した手の動きも再現できる |
フェイストラッキングの基本的な連携の流れは次の通りです。
- カメラが配信者の顔を撮影し、AIや機械学習ベースのアルゴリズムが顔のランドマーク(目・鼻・口・頬などの座標)をリアルタイムに検出する
- 検出した各部位の動きを数値データ(パラメータ値)に変換する
- 変換されたパラメータ値がモデル表示ソフトに送信され、モデルの目・口・頭部の角度などが連動して動く
- 動いているモデルの映像を仮想カメラやウィンドウキャプチャとしてOBSなどの配信ソフトに取り込み、配信画面に表示する
フェイストラッキングの精度はカメラの画質・照明環境・PCの処理性能に大きく左右されます。
特に、モデルの動きをスムーズかつ遅延なく反映させるためには、トラッキング処理と配信エンコードを同時にこなせるだけのCPUおよびGPUの性能が求められます。
カメラ性能だけでなく、動作させるPCのスペック選びも、Vtuber活動の質に直接関わる重要な要素のひとつです。
3. Vtuberモデリングに必要なソフトとツール
Vtuberとして活動するためには、キャラクターを動かすためのソフトウェアやツールを正しく理解しておくことが重要です。2Dモデルと3Dモデルではそれぞれ使用するソフトが異なり、さらに配信環境と連携させるための別ツールも必要になります。
ここでは、Vtuberモデリングに欠かせないソフトとツールを、用途別にわかりやすく整理して解説します。
3.1 2Dモデリングに使われる主なソフト
2DのVtuberモデルを制作するうえで中心的な役割を果たすのが、イラスト作成ソフトとリギングソフトの2種類です。それぞれの工程で使われる代表的なソフトを以下にまとめます。
| ソフト名 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| CLIP STUDIO PAINT | キャラクターイラストの作成・パーツ分け | 国内で広く普及しており、レイヤー管理が直感的で扱いやすい |
| Adobe Photoshop | イラストの仕上げ・パーツ分け作業 | 高度な画像編集が可能。プロのイラストレーターにも多く使われている |
| Live2D Cubism | 2Dモデルのリギング・アニメーション設定 | Vtuberの2Dモデル制作において事実上の標準ツール。無料版と有料版がある |
3.1.1 CLIP STUDIO PAINTについて
CLIP STUDIO PAINTは、国内のイラストレーターに広く使われているデジタルイラストソフトです。レイヤーを細かく分けてパーツごとに管理する作業に優れており、Live2D Cubismへの素材書き出しとの相性も良いため、2Dモデル制作のベース作りに多く用いられています。
3.1.2 Live2D Cubismについて
Live2D Cubismは、2Dイラストに立体的な動きを付けるためのリギングソフトで、Vtuberの2Dモデル制作においてもっとも広く使われているソフトです。無料版(Free)でも基本的な機能を使えるため、初心者が学習を始める際にも利用しやすい環境が整っています。商用利用や高度な機能を使う場合は有料ライセンスの契約が必要です。
3.2 3Dモデリングに使われる主なソフト
3DのVtuberモデルを制作・運用するためには、モデルの形状を作るソフトとモデルを動かすためのソフトを組み合わせて使います。それぞれの役割を正しく理解したうえで、自分の目的に合ったツールを選ぶことが重要です。
| ソフト名 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| VRoid Studio | 3Dキャラクターモデルの作成 | 無料で使えるアニメ調の3Dモデル作成ツール。専門知識がなくても操作しやすい |
| Blender | 高度な3Dモデリング・リギング・アニメーション | 無料でありながら本格的な3Dモデル制作が可能。習得には時間がかかる |
| VSeeFace | 3DモデルのフェイストラッキングとVRM表示 | 無料で使えるフェイストラッキングソフト。VRoid StudioのモデルをそのままVRM形式で読み込める |
3.2.1 VRoid Studioについて
VRoid Studioはピクシブが開発・提供している無料の3Dキャラクター作成ソフトです。プログラミングや3DCGの専門知識がなくても、スライダー操作でアニメ調のキャラクターを直感的に作れるのが大きな特徴で、個人Vtuberを中心に幅広く利用されています。作成したモデルはVRM形式で書き出し可能で、対応する配信・表示ソフトと組み合わせて使います。
3.2.2 Blenderについて
Blenderは無料で使えるオープンソースの3DCGソフトで、モデリング・リギング・アニメーション・レンダリングまで一つのソフトで完結できる点が特徴です。VRoid Studioで作成したモデルをBlenderでさらに改変するといった使い方もよく見られます。機能が非常に豊富なため習得には時間がかかりますが、完成度の高いモデルを制作したい場合には欠かせないツールです。
3.3 配信ソフトとの連携に必要なツール
作成したモデルを実際の配信で使うためには、モデルを動かすためのトラッキングソフトと、映像として出力するための配信ソフトが必要です。モデル・トラッキングソフト・配信ソフトの3つを正しく連携させることで、はじめてVtuberとしての配信が成立します。
| ツール名 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|
| nizima LIVE | Live2Dモデルのリアルタイム表示・フェイストラッキング | Live2D公式が提供するトラッキングソフト。OBS Studioとの連携も容易 |
| VTube Studio | Live2D・VRMモデルのトラッキングと表示 | スマートフォンのカメラをトラッキングに活用できる。Steam経由で入手可能 |
| VSeeFace | VRMモデルのフェイストラッキングと表示 | PCカメラだけでフェイストラッキングが可能な無料ソフト |
| OBS Studio | 配信・録画ソフト | 無料で使える配信ソフトの定番。各トラッキングソフトと組み合わせて映像を出力する |
3.3.1 nizima LIVEとVTube Studioの違い
nizima LIVEはLive2D Cubism公式が提供するトラッキングソフトで、Live2Dモデルとの親和性が高く、Live2D Cubismで作成したモデルをそのまま読み込んでスムーズに使えます。一方のVTube Studioはスマートフォンのフロントカメラをトラッキングデバイスとして利用できる点が特徴で、専用のトラッキング機器を別途購入しなくても高精度なフェイストラッキングが可能です。どちらにも無料プランと有料プランがあり、機能の制限が異なります。
3.3.2 OBS Studioとの連携について
OBS Studioは、YouTubeやTwitchなどへのライブ配信や録画を行うための無料ソフトです。nizima LIVEやVTube StudioなどのトラッキングソフトはOBS Studioに映像ソースとして組み込むことができるため、Vtuberの配信環境を整えるうえで、OBS Studioはほぼ必須のツールといえます。プラグインを追加することでさらに細かい映像調整も可能です。
3.4 使用するソフトの選び方まとめ
Vtuberモデリングに使うソフトとツールは多岐にわたりますが、自分が2Dと3DのどちらのVtuberを目指すかによって、使うべきソフトの組み合わせが大きく変わります。
初心者の場合、2Dを目指すならCLIP STUDIO PAINT+Live2D Cubism+VTube Studio+OBS Studioという組み合わせが一般的な出発点として知られています。3Dを目指す場合は、VRoid Studio+VSeeFace+OBS Studioという構成から始めると、比較的スムーズに環境を構築できます。
なお、これらのソフトを快適に動作させるためには、パソコン本体の性能も重要です。特にLive2D Cubismを使ったリギング作業や、Blenderでの3Dモデリングは、CPUおよびGPUの処理能力が作業効率に直結します。モデリング制作を本格的に始める場合は、スペックに余裕のあるマシンを選んでおくと、後々のストレスを防ぐことができます。
4. Vtuberモデリングの制作工程をステップごとに解説
Vtuberとして活動するためには、まず自分のキャラクターを「動かせる状態」にする必要があります。モデリングの制作工程は、大きく分けて「デザインの作成」「パーツ分け」「リギング」「動作確認と調整」という流れで進みます。それぞれのステップが密接に関わっているため、全体の流れを把握してから作業に入ることが、完成度の高いモデルを作るうえでとても重要です。
4.1 キャラクターデザインとイラストの作成
制作の出発点となるのが、キャラクターデザインとイラストの作成です。このステップでは、Live2Dで動かすことを前提とした「設定画(ターンテーブル)」を用意します。正面・斜め・横・後ろなど、複数の角度から描かれたキャラクターデザインを事前に用意しておくことで、後のリギング工程がスムーズに進みます。
イラストの作成にはClip Studio PaintやAdobe Photoshopなどのデジタルイラストソフトが広く使われています。このとき重要なのが、後の工程であるパーツ分けを見越した「レイヤー管理」です。髪・顔・目・口・体・衣装などを、あらかじめパーツごとに分けてレイヤーを整理しておくと、後の作業が大幅に楽になります。
なお、キャラクターデザインを自分で行わず、イラストレーターに外注するケースも多くあります。その場合でも、Live2D向けに制作する旨を依頼時に明確に伝え、パーツ分けに対応したデータ形式(PSDファイルなど)で納品してもらうことが不可欠です。
4.2 パーツ分けとリギング作業
イラストが完成したら、次に行うのが「パーツ分け」と「リギング」です。この2つの工程はVtuberモデリングの中でも特に技術的な難易度が高く、モデルの動きのクオリティを左右する重要な作業です。
4.2.1 パーツ分けとは
パーツ分けとは、1枚のイラストをLive2Dで動かすために、体の各部位を独立したパーツとして分割する作業です。たとえば「まぶた」「瞳」「口の上唇・下唇」「前髪・横髪・後ろ髪」「眉毛」「首」「体」といった単位で細かく分けていきます。パーツ分けの細かさと丁寧さが、完成後のモデルの表情の豊かさや動きの自然さに直結します。
分割の際には、隣接するパーツが動いたときに隙間が生じないよう、各パーツを少し大きめに描き足しておく「延長処理」も必要です。この処理を怠ると、顔を横に向けたときなどに不自然な隙間が生まれてしまいます。
4.2.2 リギングとは
リギングとは、パーツ分けされたイラストに「動きの骨格(ボーン)」や「変形の仕組み(メッシュ・デフォーマ)」を設定し、キャラクターが動けるようにする作業です。Live2D Cubismを使用する場合、各パーツにメッシュを貼り付け、デフォーマと呼ばれる変形コントローラーを用いて動きを定義していきます。
リギングで設定する主な動きには、以下のようなものがあります。
| 動きの種類 | 内容 |
|---|---|
| 顔の角度(XY) | 顔を上下左右に向ける動き |
| まばたき | 目を開閉する動き |
| 口の開閉・形状 | 口を開閉したり表情を変える動き |
| 眉毛の動き | 眉を上下させたり変形させる動き |
| 髪の揺れ | 頭の動きに連動して髪が揺れる動き |
| 体の傾き | 体が左右に傾いたり回転する動き |
| 呼吸 | 胸や体が上下に揺れる動き |
リギングの精度が高いほど、フェイストラッキングとの連携時にキャラクターの動きがより自然でなめらかになります。初心者がつまずきやすいのもこの工程であるため、Live2D公式のチュートリアルや学習素材を活用しながら丁寧に進めることをおすすめします。
4.3 動作確認と調整
リギングが一通り完了したら、実際にモデルを動かして動作確認を行います。この工程では、フェイストラッキングソフトやVTubeStudioなどのツールを使ってモデルを動かし、不自然な動きや意図しない変形が起きていないかを細かくチェックします。
4.3.1 動作確認で確認すべき主なポイント
動作確認では、以下のような点を重点的にチェックすることが大切です。
| 確認項目 | チェック内容 |
|---|---|
| 顔の向き | 左右・上下に動かしたときにパーツがずれたり崩れたりしないか |
| 目・まばたき | 自然な速度と形状で開閉するか |
| 口の動き | リップシンク時に口の形が不自然でないか |
| 髪の揺れ | 頭の動きに連動してなめらかに揺れるか |
| 体の動き | 揺れや傾きが大げさすぎたり固すぎたりしないか |
| 全体的な印象 | 動いたときにキャラクターらしさが損なわれていないか |
4.3.2 調整作業の内容
動作確認の結果をもとに、Live2D Cubism上でパラメーターの数値や変形の形状を細かく調整していきます。
この調整作業は一度では終わらないことがほとんどであり、確認と修正を繰り返しながらクオリティを高めていくことが完成度の高いモデルを作るための鍵です。
また、配信環境での見え方はモデリングソフト上の見え方と異なる場合があるため、実際にVTubeStudioやVCAM、nizima Liveなどの配信連携ツールを使って最終確認を行うことも重要です。配信画面上での見え方、照明の当たり方、背景との馴染み方なども含めて確認しておくと、本番配信時に慌てることなく活動をスタートできます。
なお、こうしたモデリング作業は、Live2D Cubismのようなソフトウェアをスムーズに動作させるために、ある程度のスペックを持つパソコンが必要になります。
特にリギングや動作確認の工程では、複数のソフトを同時に起動することも多く、処理能力やメモリの不足がそのまま作業効率の低下に直結します。パソコン選びも、モデリング制作を成功させるための重要な要素のひとつです。
5. Vtuberモデリングを自分で始めるための学習ステップ
Vtuberモデリングは、正しい順番で学習を進めることで、独学でも十分に習得できるスキルです。ただし、モデリングにはイラスト制作・ソフトウェア操作・リギングといった複数の専門的なスキルが必要になるため、何から始めればよいかを明確にしてから学習をスタートすることが、上達の近道です。ここでは、初心者が迷わず進めるよう、学習ステップを順番に解説します。
5.1 初心者が最初に覚えるべきスキル
Vtuberモデリングを始めるにあたって、最初から高度なリギング技術を習得しようとするのは得策ではありません。まずは土台となるスキルを一つひとつ丁寧に身につけることが重要です。
特に2Dモデリング(Live2D)を目指す場合、学習の出発点となるのはデジタルイラストの制作スキルです。
Live2Dのリギング作業はパーツ分けされたイラストデータを前提としているため、まずはデジタルお絵かきソフトでキャラクターイラストを描けるようになることが第一歩です。
以下に、初心者が優先的に習得すべきスキルを段階ごとに整理します。
| 学習ステップ | 習得すべきスキル | 使用するソフト・ツールの例 |
|---|---|---|
| ステップ1 | デジタルイラストの基本操作とレイヤー管理 | CLIP STUDIO PAINT、Adobe Photoshop |
| ステップ2 | キャラクターのパーツ分け(部位ごとにレイヤーを分ける技術) | CLIP STUDIO PAINT |
| ステップ3 | Live2D Cubismの基本操作とパラメータ設定 | Live2D Cubism Editor |
| ステップ4 | フェイストラッキングソフトとの連携設定 | VTube Studio、nizima LIVE |
| ステップ5 | 配信ソフトへの組み込みと動作確認 | OBS Studio |
3Dモデリングを目指す場合は、VRoid Studioからスタートするのがおすすめです。VRoid Studioは直感的な操作でヒューマノイドの3Dモデルを作成できるソフトで、プログラムの知識がなくても3Dモデリングの基本的な概念を体で覚えられる優れた入門ツールです。
慣れてきたらBlenderを使った本格的な3Dモデリングに移行することで、表現の幅が大きく広がります。
5.2 おすすめの学習リソースと教材
Vtuberモデリングを学ぶうえで、現在は多様な学習リソースが無料・有料問わず揃っています。目的や予算に応じて使い分けることで、学習効率を高めることができます。
5.2.1 動画で学ぶ方法
YouTubeには、Live2DやVRoid Studioの操作方法を解説した日本語の動画が多数公開されています。特に実際の制作画面を見ながら学べる解説動画は、テキスト教材では伝わりにくい操作手順を視覚的に理解できるため、初心者が最初に活用すべき学習リソースとして非常に有効です。検索する際は「Live2D 初心者 リギング」「VRoid Studio 使い方」などのキーワードで探すと、わかりやすい解説動画が見つかりやすくなります。
5.2.2 公式ドキュメントとチュートリアル
Live2D Cubismには、公式が提供する日本語のチュートリアルドキュメントが用意されています。公式ドキュメントは情報の正確性が高く、ソフトのバージョンアップにあわせて更新されているため、学習の基準となる教材として欠かせない存在です。公式サイト内のマニュアルやチュートリアルページを最初に一通り読んでおくと、独自の用語や概念への理解が深まります。
5.2.3 書籍・有料教材
Vtuberモデリングの学習書籍も複数出版されており、体系的な知識を整理したい方に適しています。書籍は体系的な知識を整理するのに向いており、特にLive2Dのリギング技術を専門的に解説した書籍は、一定の基礎ができた段階でステップアップするために役立ちます。また、BOOTHやnoteでは個人クリエイターが制作した有料の解説教材も多く販売されており、特定のスキルに絞ったピンポイントな情報を手軽に入手できる手段として注目されています。
5.2.4 コミュニティへの参加
XやDiscordなどのコミュニティに参加することも学習効率を上げるうえで効果的です。同じくモデリングを学んでいる仲間と情報を共有したり、制作物へのフィードバックをもらったりすることで、独学では気づきにくい問題点を早期に発見しやすくなります。
5.3 独学でモデリングを習得するまでの期間の目安
Vtuberモデリングの習得にかかる期間は、目標とするモデルのクオリティや学習に充てられる時間によって大きく異なります。あくまでも目安として、以下の表を参考にしてください。
| 目標レベル | 内容 | 習得目安期間 |
|---|---|---|
| 入門レベル | 既製モデルを配信に使えるようにセットアップできる | 1〜2週間 |
| 初級レベル | 簡単なオリジナルモデルを自作して配信で使用できる | 2〜4ヶ月 |
| 中級レベル | 表情差分や衣装切り替えなどを実装したモデルを制作できる | 6ヶ月〜1年 |
| 上級レベル | 他者への納品を想定したクオリティのモデルを制作できる | 1年以上 |
毎日1〜2時間の学習を継続した場合、自分が配信で使えるシンプルなオリジナルモデルを完成させるまでにはおよそ2〜4ヶ月が目安とされています。
ただし、デジタルイラストの経験がある人はイラスト制作・パーツ分けの工程をスムーズに進められるため、習得期間が短くなる傾向があります。
また、学習を効率よく進めるためには、使用するパソコンの性能も重要な要素です。
Live2D CubismやVRoid Studio、Blenderはいずれもある程度のスペックを必要とするソフトウェアであり、処理能力が不足した環境では動作が重くなり、作業効率が大きく低下します。
モデリング作業を快適に行うためには、CPUとGPUの性能が十分に確保されたパソコンを選ぶことが非常に重要です。
特に3DモデリングツールであるBlenderや、フェイストラッキングを使ったリアルタイムプレビューを行う場合は、グラフィックボードの性能が作業のスムーズさに直結します。
パソコンの性能が学習の足かせにならないよう、学習環境を整えることも、上達を加速させるための大切な投資といえます。
6. まとめ
Vtuberのモデリングとは、キャラクターのイラストやデータに動きをつけ、配信者の表情や動作をリアルタイムに反映させる技術のことです。Live2Dによる2Dモデリングと、VRoidやBlenderを活用した3Dモデリングという2つのアプローチがあり、それぞれに特徴があります。どちらの方法でも、フェイストラッキングとの連携によってキャラクターに命が吹き込まれます。
制作工程はキャラクターデザインからパーツ分け、リギング、動作確認と段階を踏んで進めるため、初心者でもステップごとに学習すれば着実に習得できます。独学でも書籍や動画教材を活用することで、数ヶ月から1年程度でモデリングの基礎を身につけることが可能です。
なお、Live2DやBlenderなどのモデリングソフトを快適に動かすには、処理能力の高いパソコンが必要です。スペックが不足していると、作業中の動作が重くなり制作効率が大きく下がってしまいます。クリエイター向けの高品質なパソコン選びで迷ったときは、VTuberや映像制作などのクリエイティブ用途にも対応したブルックテックPCへの相談をおすすめします。ゲーミングPC/クリエイターPCのパソコン選びで悩んだらブルックテックPCへ!
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