最新ゲームの美しいグラフィックを支える「レイトレーシング」と「パストレーシング」。名前は似ていても、実は仕組みや特徴が大きく異なるこの2つの技術について、本記事では徹底比較します。NVIDIA RTXシリーズやAMD Radeonグラフィックスカードの性能を最大限に引き出すために重要な違いから、サイバーパンク2077などの最新ゲームでの実装例まで解説。両技術の光の表現方法やノイズ処理の違い、そしてゲームのパフォーマンスへの影響も詳しく説明します。DLSSやFSRとの組み合わせ効果も含め、次世代グラフィック技術の全体像がこの記事一つでわかります。PS5やXbox Series X|Sでの対応状況も押さえ、将来的な技術発展の方向性まで予測しています。
1. レイトレーシングとパストレーシングの基本概念
3Dグラフィックスの世界では、より現実的な映像表現を追求するためにさまざまなレンダリング技術が開発されてきました。その中でも特に注目を集めているのが「レイトレーシング」と「パストレーシング」です。これらの技術はどちらも光の挙動をシミュレートしてリアルな映像を生成しますが、アプローチ方法に大きな違いがあります。基本的な概念を理解することで、最新ゲームのグラフィックがなぜここまで美しくなったのかが見えてきます。
1.1 レイトレーシングとは何か
レイトレーシング(Ray Tracing)は、カメラ(視点)から光線(レイ)を発射し、その光線が物体に当たって反射・屈折する様子をシミュレートする技術です。光の物理法則に基づいて計算を行うため、従来のラスタライズ方式では難しかった反射、屈折、影などの表現を高い精度で再現できます。
レイトレーシングの最大の特徴は、光源からではなく視点から光線をトレースすることで、計算効率を高めている点です。これにより、画面に映る部分だけを計算対象とすることができます。
基本的なレイトレーシングの処理フローは以下のとおりです:
- 各ピクセルごとに視点から光線(プライマリレイ)を発射
- 光線が物体と交差するかを計算
- 交差した場合、その地点から光源方向に新たな光線(シャドウレイ)を発射
- 反射や屈折が必要な場合は、さらに二次光線(セカンダリレイ)を発射
- これらの計算結果を統合して最終的な色を決定
現在のゲームでは、NVIDIA RTXシリーズやAMD Radeon RX 6000/7000シリーズなどのGPUがリアルタイムレイトレーシングをハードウェアレベルでサポートしています。
1.2 パストレーシングとは何か
パストレーシング(Path Tracing)は、レイトレーシングをさらに発展させた技術で、グローバルイルミネーション(大域照明)を完全にシミュレートするアプローチです。レイトレーシングが主に直接光と一部の間接光をシミュレートするのに対し、パストレーシングはあらゆる光の相互作用を統計的に処理します。
パストレーシングの最大の特徴は、光の経路(パス)をランダムにサンプリングし、モンテカルロ法を用いて多数のサンプルから最終的な結果を導き出す点です。これにより、複雑な光の反射や散乱、色の滲みなどの自然現象を高い精度で再現できます。
パストレーシングの基本的な処理は次のようになります:
- 各ピクセルから多数のパス(光の経路)をランダムに生成
- 各パスが光源に到達するまで追跡し、途中での反射・屈折・散乱をすべて計算
- 多数のパスの計算結果を平均化して最終的な色を決定
パストレーシングは膨大な計算量を必要とするため、従来は映画やアニメーションなどの事前レンダリングでしか使用されませんでしたが、最近のハードウェアの進化により、一部のゲームでも限定的に採用されるようになってきています。
1.3 両技術の歴史的背景
コンピュータグラフィックスにおけるリアルな光の表現技術は、長い進化の歴史を持っています。
年代 | レイトレーシングの発展 | パストレーシングの発展 |
---|---|---|
1960年代 | レイトレーシングの理論的基礎が確立 | まだ概念として存在せず |
1980年代 | ターナー・ウィッテッドによる再帰的レイトレーシングの発表 | 理論研究が始まる |
1990年代 | 映画産業での採用が進む | モンテカルロ法を用いたパストレーシングの理論確立 |
2000年代 | GPUの進化によりリアルタイム処理の研究が活発化 | 映画・アニメーション制作での採用が進む |
2010年代 | NVIDIA RTXの登場でゲームでのリアルタイムレイトレーシングが実現 | 一部のゲームエンジンでオフライン・プレレンダリングとして採用 |
2020年代 | 次世代コンソール(PS5/Xbox Series X|S)での標準技術に | 限定的なリアルタイム処理が可能になり始める |
レイトレーシングは1980年代から実用化が進み、特にNVIDIAがRTXシリーズでハードウェアレベルのサポートを開始した2018年以降、ゲーム業界での普及が加速しました。一方、パストレーシングは計算量の多さから主に映画産業で使われてきましたが、「Minecraft Path Tracing」や「クォーク:レイトレーシング」など、一部のゲームでも実験的に採用されています。
現在のゲーム業界では、純粋なパストレーシングよりも、両技術のハイブリッドアプローチやAIによるノイズ除去技術を組み合わせた手法が注目されています。例えば、部分的にパストレーシングを使いつつ、計算負荷の高い箇所ではレイトレーシングや従来のラスタライズを併用する方法などが採用されています。
1.3.1 技術比較の基本ポイント
レイトレーシングとパストレーシングを比較する基本的なポイントは以下の通りです:
- レイトレーシングは特定の光の経路(直接光と一部の間接光)に集中し、効率的に計算します
- パストレーシングはすべての光の経路をランダムにサンプリングし、統計的に処理します
- レイトレーシングは比較的計算コストが低く、リアルタイム処理に向いています
- パストレーシングは計算コストが非常に高いですが、より物理的に正確な結果を得られます
これらの基本概念を理解することで、後の章で説明する技術的な違いやゲームへの実装方法の違いをより深く理解することができるでしょう。
2. レイトレーシングとパストレーシングの技術的な違い
コンピューターグラフィックスの世界では、リアルな光の表現が常に追求されてきました。レイトレーシングとパストレーシングはどちらも光の挙動をシミュレートする高度なレンダリング技術ですが、その仕組みには明確な違いがあります。この章では、両者の技術的な違いを詳しく解説していきます。
2.1 光の追跡アルゴリズムの違い
レイトレーシングとパストレーシングの最も基本的な違いは、光の追跡方法にあります。
レイトレーシングは「視点から光線を逆算する」アプローチを取ります。つまり、カメラ(プレイヤーの視点)から光線を発射し、その光線がオブジェクトに当たって反射や屈折を繰り返した後、最終的に光源にたどり着くかどうかを計算します。これにより、画面に表示される必要のあるピクセルだけを効率的に計算できます。
一方、パストレーシングは「光源から光線をトレースする」という、より物理的に正確なアプローチです。光源から無数の光線(フォトン)を発射し、それらが環境内でどのように反射・屈折・散乱するかをシミュレートします。これにより、間接光やグローバルイルミネーションといった複雑な光の振る舞いをより自然に表現できます。
特徴 | レイトレーシング | パストレーシング |
---|---|---|
光線の出発点 | カメラ(視点) | 光源とカメラの両方 |
光線の追跡 | 選択的・決定論的 | 確率的・ランダム |
物理的正確さ | 近似的 | より物理的に正確 |
2.2 サンプリング方式の違い
レイトレーシングとパストレーシングでは、サンプリング方式にも大きな違いがあります。
レイトレーシングでは、主に「決定論的サンプリング」を採用しています。これは、あらかじめ計算された特定の方向に光線を送り、重要な反射や屈折を優先的に計算する方法です。例えば、鏡面反射の方向や、既知の光源方向などが優先されます。
対してパストレーシングでは、「モンテカルロサンプリング」と呼ばれる確率的な手法を使用します。無作為に多数のサンプル(光の経路)を生成し、それらの平均値から最終的な色を決定します。この確率的なアプローチにより、ソフトシャドウやカラーブリーディング(色の滲み)といった複雑な現象をより自然に表現できます。
パストレーシングのサンプル数が多ければ多いほど、ノイズは減少し画質は向上しますが、その分計算コストも増大します。NVIDIA社の「GeForce RTX」シリーズや AMD社の「Radeon RX」シリーズの最新GPUは、このサンプリング処理を効率化するハードウェアアクセラレーションを搭載しています。
2.3 ノイズ処理の違い
両レンダリング技術では、ノイズ(粒状感)の処理方法も異なります。
レイトレーシングでは、光線の経路が比較的少なく、決定論的なサンプリングを行うため、基本的にノイズが少ない結果が得られます。しかし、複雑な反射や屈折、特に拡散反射などを計算する際には、サンプル数の不足によるノイズが発生することがあります。
パストレーシングでは、確率的なサンプリングを行うため、十分なサンプル数が確保できないとノイズが目立ちます。特に暗い領域や複雑な光の相互作用が多い場所では顕著です。このノイズを低減するために、以下のような手法が使用されます:
- デノイザー:機械学習ベースのノイズ除去アルゴリズム
- テンポラルアキュムレーション:フレーム間でサンプルを蓄積する手法
- 適応的サンプリング:ノイズが多い領域に優先的にサンプルを割り当てる手法
現代のゲームエンジンでは、AIを活用したデノイジング技術が広く採用されており、少ないサンプル数でも高品質な結果を得られるようになっています。例えば、「NVIDIA DLSS」や「AMD FSR」などのAI技術と組み合わせることで、リアルタイム処理が可能になっています。
2.4 計算負荷の比較

レイトレーシングとパストレーシングの間には、計算負荷に大きな差があります。
レイトレーシングは、光線の経路が限定的で、視点から見える部分のみを計算するため、比較的計算効率が良いです。そのため、ゲームなどのリアルタイムアプリケーションでの採用が進んでいます。また、多くの場合、レイトレーシングはラスタライズと組み合わせたハイブリッド方式で実装されており、完全なレイトレーシングよりも計算負荷が軽減されています。
一方、パストレーシングは非常に計算コストが高いです。これは、光源から無数の光線を追跡し、それらの相互作用をすべて計算する必要があるためです。従来はオフラインレンダリング(映画やCGアニメーションなど時間をかけて処理できる用途)でのみ使用されてきました。
比較項目 | レイトレーシング | パストレーシング |
---|---|---|
計算負荷 | 中~高 | 非常に高い |
リアルタイム性 | 可能(特に専用ハードウェア使用時) | 限定的(最新ハードウェアでも困難) |
メモリ要求 | 比較的少ない | 多い |
主な用途 | ゲーム、リアルタイムアプリケーション | 映画、CGアニメーション、オフラインレンダリング |
近年では、NVIDIA RTX技術に代表される専用ハードウェアアクセラレーションの発展により、レイトレーシングのリアルタイム処理が大幅に向上しています。また、最新のグラフィックスAPIである「DirectX Raytracing」や「Vulkan Ray Tracing」は、これらの技術をサポートするための標準化されたインターフェースを提供しています。
パストレーシングについても、「PlayStation 5」や「Xbox Series X」などの最新ゲーム機では、一部の要素に限定して採用する例も出てきています。しかし、完全なリアルタイムパストレーシングの実現にはまだハードウェアの進化が必要とされています。
3. ゲームグラフィックスにおける実装の違い
最新のゲームグラフィックス技術においてレイトレーシングとパストレーシングはどのように実装されているのでしょうか。各ハードウェアメーカーによるアプローチや実用例について詳しく見ていきましょう。
3.1 NVIDIA RTXによるレイトレーシング
NVIDIAは2018年に「RTX」テクノロジーを搭載したGeForceグラフィックスカードを発表し、リアルタイムレイトレーシングの市場を切り開きました。RTXシリーズの最大の特徴は、レイトレーシング専用のハードウェアユニット「RTコア」を搭載していることです。
RTXによるレイトレーシングの実装には以下のような特徴があります:
- RTコアによる光線の交差計算の高速化
- Tensorコアを活用したAIデノイジング技術
- DirectX Raytracing (DXR) APIとの密接な連携
- ハイブリッドレンダリングアプローチの採用
NVIDIA RTXでは、完全なレイトレーシングではなく、従来のラスタライズレンダリングと組み合わせたハイブリッドアプローチを採用しています。例えば、ベースとなる画像はラスタライズで描画し、影、反射、グローバルイルミネーションなどの特定の効果にのみレイトレーシングを適用することで、パフォーマンスとビジュアル品質のバランスを取っています。
RTX 30シリーズからは第2世代RTコアが導入され、RTX 40シリーズではさらに進化した第3世代RTコアにより、レイトレーシングのパフォーマンスが大幅に向上しています。
3.1.1 NVIDIA RTXの実装で可能になった効果
効果 | 特徴 | ゲームへの影響 |
---|---|---|
レイトレースシャドウ | 光源からの光線追跡による正確な影の表現 | ソフトシャドウやコンタクトシャドウのリアルな描画 |
レイトレース反射 | 画面空間反射では不可能だった視界外の反射を描画 | 水面や金属面などでのダイナミックな反射表現 |
グローバルイルミネーション | 間接光を含めた光の相互反射の計算 | より自然な光の広がりと空間の奥行き感の向上 |
アンビエントオクルージョン | 物体の隙間における光の減衰を正確に計算 | より自然な陰影付けと立体感の向上 |
3.2 AMD Radeonでのレイトレーシング実装
AMDは「Radeon RX 6000」シリーズからハードウェアレイトレーシングに対応しました。AMDのアプローチはNVIDIAとは異なり、「レイアクセラレーター」という専用ユニットを採用しています。
AMD Radeonによるレイトレーシングの特徴は以下の通りです:
- RDNA 2アーキテクチャからのハードウェアレイトレーシング対応
- コンピュートユニット内に組み込まれたレイアクセラレーター
- DirectX RaytracingとVulkan Ray Tracingの両APIをサポート
- RDNA 3では1命令サイクルあたり1.5倍の高速化を実現
AMDのレイトレーシング実装は、NVIDIA RTXと比較すると初期段階ではパフォーマンス面で若干の差がありましたが、RDNA 3アーキテクチャでは大幅な改善が見られます。特にRX 7000シリーズではレイトレーシング性能の向上が著しく、特定のゲームタイトルではRTX 4000シリーズと互角の性能を発揮するケースも出てきています。
AMD独自の「FSR (FidelityFX Super Resolution)」技術と組み合わせることで、レイトレーシング有効時のパフォーマンス低下を軽減する取り組みも行われています。
3.3 パストレーシングの実用例
パストレーシングは現状、リアルタイムゲームでの完全な実装は計算負荷が高すぎるため限定的です。しかし、特定のシーンやプリレンダリングされたコンテンツなどで活用されています。
パストレーシングの主な実用例:
- 「マインクラフト with RTX」の特別版モード
- 「クォンタムブレイク」の一部シーン
- ゲーム開発時のライティング参照用レンダリング
- Unreal Engine 5のPath Tracer実験的機能
「マインクラフト with RTX」では、NVIDIAがパストレーシングの要素を取り入れた特別モードを実装し、ブロックベースのシンプルな世界に驚異的なライティング効果をもたらしています。このケースでは、ゲーム世界のジオメトリがシンプルであることを活かし、複雑な計算を必要とするパストレーシングの特性を部分的に導入することに成功しています。
また、ゲームエンジンの進化により、リアルタイムに近いパストレーシングも徐々に現実味を帯びてきています。Unreal Engine 5では実験的な機能として、パストレーシングベースのレンダラーが組み込まれており、開発者は高品質な参照画像の生成に活用できます。
3.3.1 パストレーシング活用の具体例
活用場面 | 実装方法 | メリット |
---|---|---|
CGムービーシーン | プリレンダリングによる完全なパストレーシング | フォトリアリスティックな映像品質 |
アートワーク制作 | オフラインレンダリング | マーケティング素材やポスターの高品質化 |
ライティング参照 | 開発時の光源設定の検証 | 最終的なビジュアルに近い参照の獲得 |
限定的なゲームモード | 単純なジオメトリやシーンでの実装 | 特定条件下での最高品質のビジュアル体験 |
3.4 ハイブリッドレンダリング手法
現代のゲームグラフィックスでは、従来のラスタライズ技術とレイトレーシングを組み合わせた「ハイブリッドレンダリング」が主流となっています。このアプローチによって、リアルタイム性能を確保しながら高品質なグラフィックスを実現しています。
主なハイブリッドレンダリング手法には以下のようなものがあります:
- 部分的レイトレーシング(反射や影のみRT適用)
- レイトレーシングデノイザーの活用
- 時間的アップサンプリング技術の併用
- 機械学習による補完技術の活用
ゲームでは、基本的な3D描画にはラスタライズを使用し、光の効果が特に重要な要素(鏡面反射、水面、ガラス、影など)にのみレイトレーシングを適用する手法が一般的です。例えば「サイバーパンク2077」では、街の高層ビルのガラス面や水たまりの反射にレイトレーシングを使用し、キャラクターや背景のベースとなる描画には従来のラスタライズ技術を使用しています。
もう一つの重要なハイブリッド技術が「時間的アップサンプリング」です。これは前のフレームの情報を利用して、少ないレイトレーシングサンプル数でも品質の高い画像を生成する技術です。NVIDIAのDLSS(Deep Learning Super Sampling)やAMDのFSR(FidelityFX Super Resolution)といった技術と組み合わせることで、レイトレーシングの計算負荷を大幅に軽減することが可能になっています。
3.4.1 将来的なハイブリッドレンダリングの方向性
現在のハイブリッドレンダリングからさらに進化し、徐々にパストレーシング要素を取り入れる動きも見られます。例えば、Epic Gamesのナノライト技術はパストレーシングの概念を取り入れた新しいグローバルイルミネーションシステムを提供しています。
将来的には、ハードウェアの進化によってリアルタイムパストレーシングの要素が増えていき、よりフォトリアリスティックなゲームグラフィックスへと発展していくことが予想されます。その過渡期として、パストレーシングとラスタライズを組み合わせた新たなハイブリッドアプローチが登場する可能性が高いでしょう。
Unreal Engine 5のLumenシステムはその一例で、完全なパストレーシングではないものの、その原理を応用した高度なグローバルイルミネーションをリアルタイムで実現しています。このような革新的な技術がハイブリッドレンダリングの未来を形作っていくでしょう。
4. ゲーム体験に与える影響
レイトレーシングとパストレーシングは、単に技術的な違いがあるだけでなく、私たちのゲーム体験そのものに大きな影響を与えています。ここでは、両技術がどのようにゲームの見た目やパフォーマンスに影響するのか、そして最新の画像補完技術との組み合わせでどのような効果が得られるのかを解説します。
4.1 グラフィック品質の違い
レイトレーシングとパストレーシングは、ゲーム内のライティングや反射、影の表現において決定的な違いをもたらします。
レイトレーシングは、光線をシーンに射出して反射や屈折をリアルタイムで計算するため、より自然な反射や影を生み出せます。特に光沢のある表面や水面、ガラスなどの反射特性に優れた表現が可能です。
一方、パストレーシングはさらに包括的なアプローチで、光の全経路をシミュレートします。そのため、グローバルイルミネーション(空間全体の間接光)や色移り、複雑な光の相互作用をより正確に表現できるのが特徴です。
表現要素 | レイトレーシング | パストレーシング |
---|---|---|
反射の質 | 高品質(特に鏡面反射) | 最高品質(拡散反射も含む) |
影の表現 | ソフトシャドウ対応 | より自然なグラデーション |
光の色移り | 限定的 | 物理的に正確 |
リアリズム | 高い | フォトリアリスティック |
例えば、「サイバーパンク2077」のナイトシティでは、レイトレーシングによってネオンの光が濡れた路面に反射し、よりリアルな都市の雰囲気を演出しています。パストレーシングが実装されれば、さらに複雑な光の相互作用が可能になり、より映画的な表現が実現するでしょう。
4.2 パフォーマンスへの影響
グラフィック品質の向上と引き換えに、両技術はゲームのパフォーマンスに大きな負荷をかけます。
レイトレーシングはすでに一般的なゲームPCやゲーム機で実用的なレベルに達していますが、それでも従来のラスタライズ手法と比較して20〜50%程度のフレームレート低下を引き起こすことがあります。
パストレーシングはさらに計算負荷が高く、現在のハードウェアでは多くの場合、リアルタイムゲームでのフル実装は困難です。そのため、事前計算された照明や部分的な実装、画像生成などの用途に限定されています。
性能指標 | 従来のラスタライズ | レイトレーシング | パストレーシング |
---|---|---|---|
相対的な処理負荷 | 1倍(基準) | 約2〜3倍 | 約5〜10倍以上 |
4K/60FPS実現の難易度 | 容易 | 中程度(ハイエンドGPU必要) | 現状では困難 |
必要なGPU | GTX 1660相当以上 | RTX 3070/RX 6800相当以上 | RTX 4090クラス以上 |
実際に「コントロール」や「メトロ エクソダス」などのゲームでは、レイトレーシングをオンにすると、特に高解像度環境ではフレームレートが大幅に低下することが確認されています。この性能トレードオフが、現在のゲーム開発者が直面する大きな課題となっています。
4.3 DLSS・FSRとの組み合わせ効果
レイトレーシングやパストレーシングの性能負荷を軽減するため、最新のアップスケーリング技術との組み合わせが不可欠となっています。
NVIDIA社のDLSS(Deep Learning Super Sampling)は、AI技術を活用して低解像度レンダリングを高解像度に変換する技術です。レイトレーシングと組み合わせることで、グラフィック品質を維持しながらパフォーマンスを最大2倍以上に向上させることができます。
AMD社のFSR(FidelityFX Super Resolution)は、同様のアップスケーリング技術ですが、AIを使用せず空間的アルゴリズムに依存しています。FSR 2.0以降は時間的情報も活用し、レイトレーシング環境での性能向上に貢献しています。
インテル社もXeSS(Xe Super Sampling)を提供開始し、クロスプラットフォームでのアップスケーリング競争が活発化しています。
技術 | 開発元 | 対応GPU | レイトレーシングとの相性 |
---|---|---|---|
DLSS | NVIDIA | RTXシリーズのみ | 最適(専用コア活用) |
FSR 2.0/3.0 | AMD | ほぼすべてのGPU | 良好(汎用的) |
XeSS | Intel | 幅広いGPUに対応 | 良好 |
これらのアップスケーリング技術は、特にパストレーシングのような高負荷なレンダリング技術の実用化に不可欠です。例えば「デイイング ライト2」では、DLSSを有効にすることでレイトレーシングをオンにしても60FPSを維持できる場合が多く、美しいグラフィックと滑らかな動作の両立が可能となっています。
PlayStation 5やXbox Series X|Sのような家庭用ゲーム機でも、これらのアップスケーリング技術との組み合わせにより、レイトレーシング対応タイトルが増加しています。「グランツーリスモ7」や「レイチェル & クランク:リフト アパート」などでは、専用コンソールでもレイトレーシングの恩恵を体験できるようになりました。
将来的には、アップスケーリング技術の進化によって、パストレーシングのようなより高度なライティング技術もリアルタイムゲームに実装される可能性が高まっています。この技術の組み合わせにより、今後のゲームはさらにリアルなグラフィックと流暢なゲームプレイの両立を実現していくでしょう。
5. 最新ゲームタイトルでの活用例
5.1 サイバーパンク2077におけるレイトレーシング
サイバーパンク2077は、レイトレーシング技術を最も印象的に活用したタイトルの一つです。CD Projekt REDが開発したこのゲームでは、レイトレーシングによる反射、シャドウ、アンビエントオクルージョン、グローバルイルミネーションが実装されています。
特に夜のナイトシティを歩くと、ネオンサインや水たまりの反射が現実さながらに描写され、従来のスクリーンスペースリフレクション(SSR)では表現できなかった視界外からの光の反射も美しく表現されています。
レイトレーシング効果 | サイバーパンク2077での実装 | 視覚的効果 |
---|---|---|
レイトレースリフレクション | 水たまり、窓ガラス、車体などの反射面 | 画面外の光源や物体も反射し、より自然な映り込み |
レイトレースシャドウ | 複数光源からの影生成 | ソフトシャドウの自然な表現、半透明オブジェクトの影 |
レイトレースアンビエントオクルージョン | 環境遮蔽の高精度化 | 隙間や角の陰影表現の向上 |
レイトレースグローバルイルミネーション | 間接光の物理ベース計算 | 色の染み出しと自然な光の回り込み |
サイバーパンク2077では、NVIDIA DLSS技術との組み合わせにより、RTXシリーズグラフィックカードでもプレイ可能なフレームレートを維持しながらレイトレーシング効果を楽しめます。ただし、全ての設定をオンにした場合、RTX 3070以上の高性能GPUが推奨されます。
5.1.1 レイトレーシングプリセットの比較
サイバーパンク2077では、「レイトレーシング:中」「レイトレーシング:高」「レイトレーシング:超」の3段階のプリセットが用意されており、「超」設定ではパストレーシングに近い品質のグローバルイルミネーションが部分的に導入されています。これにより、昼間のシーンでも光の染み出しや色移りが自然に表現され、夜間のネオンサインの発光効果が周囲の環境に与える影響をリアルに再現しています。
5.2 アンリアルエンジン5での実装
Epic Gamesのアンリアルエンジン5は、次世代グラフィックスのベンチマークとなるレンダリング技術を搭載しています。特に注目すべきは「Lumen」と呼ばれる動的グローバルイルミネーションシステムです。
Lumenは純粋なレイトレーシングではなく、スクリーンスペーストレーシング、ボクセルベースのGI、ソフトウェアレイトレーシングを組み合わせたハイブリッドアプローチを採用しています。しかし、ハードウェアレイトレーシング対応GPUを搭載したシステムでは、より高品質なハードウェアレイトレーシングモードに切り替わります。
5.2.1 Lumenとナノポリゴン技術
アンリアルエンジン5では、Lumenに加えて「ナノポリゴン」と呼ばれる微細ポリゴン処理技術も導入されています。この技術により、従来よりも桁違いに多いポリゴン数を処理できるようになり、パストレーシングに近い細部表現が可能になっています。
アンリアルエンジン5の「The Matrix Awakens」デモでは、レイトレーシングとLumen技術の組み合わせにより、映画品質に迫るリアルタイムグラフィックスを実現しています。このデモは現行のPS5やXbox Series Xでも動作し、コンソール環境でも高度なレイトレーシング表現が可能であることを証明しました。
UE5の技術 | 実装方法 | レイトレーシング/パストレーシングとの関係 |
---|---|---|
Lumen | ハイブリッドGIソリューション | ハードウェア対応時にレイトレーシングを活用 |
Virtual Shadow Maps | 高解像度シャドウマップ | レイトレースシャドウの代替または補完 |
Nanite | 微細ポリゴン処理技術 | パストレーシングのような詳細な表面描写 |
Temporal Super Resolution | 時間的アップスケーリング | レイトレーシングの負荷軽減に貢献 |
アンリアルエンジン5を採用した最新タイトルとして「フォートナイト」がレイトレーシング対応を実装し、「ブラックミス」や「Senua’s Saga: Hellblade II」などの今後リリース予定のゲームでは、さらに進化したレイトレーシング表現が期待されています。
5.3 PS5・Xbox Series X|Sでの対応状況
現行の家庭用ゲーム機であるPS5とXbox Series X|Sも、ハードウェアレベルでレイトレーシングをサポートしています。どちらもAMD RDNA 2アーキテクチャのGPUを搭載しており、専用のレイアクセラレーションユニットを備えています。
ただし、PCの高性能グラフィックカードと比較すると演算能力に制限があるため、多くのタイトルでは限定的なレイトレーシング効果が実装されています。例えば反射のみ、影のみなど、すべての効果を同時に有効にするケースは少ないのが現状です。
5.3.1 PS5対応タイトル
PS5では、「スパイダーマン: マイルズ・モラレス」や「ラチェット&クランク パラレル・トラブル」などのファーストパーティタイトルでレイトレーシングが活用されています。特にInsomniac Gamesの開発タイトルでは、独自の最適化によりレイトレーシング反射と60fpsのパフォーマンスモードを両立させる選択肢も提供されています。
PS5タイトル「Ratchet & Clank: Rift Apart」では、ポータルを通して瞬時に異なる世界に移動する際も、レイトレーシングによる正確な反射がシームレスに維持されています。これは従来の事前計算による反射では実現困難な表現です。
5.3.2 Xbox Series X|S対応タイトル
Xbox Series Xでは「Forza Horizon 5」や「Microsoft Flight Simulator」などでレイトレーシングが実装されています。特にForza Horizon 5では、車体の塗装面や窓ガラスの反射にレイトレーシングが適用され、環境をリアルに映し込む表現が可能になっています。
一方、下位モデルのXbox Series Sでは、ハードウェアスペックの制約から、レイトレーシングを実装するタイトルは限られています。実装されている場合も、解像度やフレームレートなどで追加の妥協が必要になるケースが多いです。
プラットフォーム | 代表的なレイトレーシング対応タイトル | 実装されている効果 |
---|---|---|
PlayStation 5 | Marvel’s Spider-Man: Miles Morales | 反射、アンビエントオクルージョン |
PlayStation 5 | Gran Turismo 7 | 反射(車体、トラック表面) |
Xbox Series X | Forza Horizon 5 | カー・ペイント反射、環境反射 |
Xbox Series X | Metro Exodus Enhanced Edition | グローバルイルミネーション、反射 |
両プラットフォーム | サイバーパンク2077 | 限定的な反射、シャドウ、RTAO |
コンソール機ではパストレーシングのような完全な光線追跡は現状では実装されていませんが、次世代のハードウェアでは部分的なパストレーシング、あるいはパストレーシングに近い品質のハイブリッドレンダリング技術の実装が期待されています。
AMDの開発するFSR(FidelityFX Super Resolution)やXeSS(インテル)などのアップスケーリング技術の進化により、将来的にはコンソール機でもより高度なレイトレーシング表現が可能になるでしょう。
6. 将来展望:レイトレーシングとパストレーシングの発展
グラフィックス技術は日進月歩で進化しており、特にレイトレーシングとパストレーシングは今後のゲーム開発や3DCG制作の中心となる技術です。ここでは、これらの技術がどのように発展していくのかについて詳しく解説します。
6.1 ハードウェアの進化による可能性
現在のGPUアーキテクチャは、レイトレーシング処理を高速化するための専用コアを搭載するようになりました。しかし、これはまだ発展途上の技術と言えます。
NVIDIAのRTXシリーズは第4世代に入り、RTコア性能は第1世代と比較して大幅に向上しています。同様に、AMDも第2世代のRay Acceleratorを搭載したRDNA 3アーキテクチャでレイトレーシング性能を強化しています。
将来的には、専用のレイトレーシングハードウェアアクセラレーションがさらに強化され、現在は不可能なレベルのリアルタイムパストレーシングも実現可能になるでしょう。このハードウェア進化により、次のような変化が予想されます:
- より多くの光線サンプルを処理可能に
- 複雑な材質の光の相互作用をリアルタイム計算
- ノイズ処理の高速化と品質向上
- 物理ベースのライティングの完全実装
特に注目すべきは、量子コンピューティングとの統合の可能性です。量子アルゴリズムは並列計算を得意としており、膨大な光線計算が必要なパストレーシングと相性が良いと考えられています。
6.2 リアルタイムパストレーシングの実現性
パストレーシングは現在、主に映画やアニメーションなどの事前レンダリングで使用されていますが、リアルタイム化への取り組みも進んでいます。
リアルタイムパストレーシングを実現するためのアプローチとして、以下の技術開発が進められています:
- デノイザー(ノイズ除去)技術の高度化
- 機械学習を活用した予測レンダリング
- 時間的アップサンプリング技術
- ハイブリッドレンダリングの最適化
特に注目すべきは、AIを活用したレンダリング技術です。NVIDIAのDLSS3やAMDのFSR3などのアップスケーリング技術は、すでにフレーム生成技術を導入していますが、これがさらに進化して少ないサンプル数でも高品質なパストレーシング画像を生成できるようになる可能性があります。
実際に、一部のゲームエンジンでは実験的なリアルタイムパストレーシングの実装が始まっています。例えば、アンリアルエンジン5のLumen技術は、簡易化されたパストレーシングのアプローチを取り入れています。
将来的には、以下のタイムラインでリアルタイムパストレーシングが実現していくと予想されます:
時期 | 技術的マイルストーン | 想定される用途 |
---|---|---|
現在〜2年後 | ハイブリッドレンダリング(レイトレーシング+パストレーシング要素) | ハイエンドゲームPC、次世代コンソール |
3〜5年後 | 限定的なリアルタイムパストレーシング | ハイエンドゲーム、建築ビジュアライゼーション |
5〜10年後 | フル機能のリアルタイムパストレーシング | 一般的なゲーム、VR/AR、リアルタイムシミュレーション |
6.3 次世代レンダリング技術の方向性
レイトレーシングとパストレーシングの発展は、単体で進むのではなく、他のグラフィックス技術と融合しながら進化していくでしょう。次世代レンダリング技術のトレンドとして以下のポイントが挙げられます:
6.3.1 物理ベースレンダリングのさらなる進化
現在のPBR(物理ベースレンダリング)技術は、簡略化された物理モデルに基づいていますが、将来的には量子光学レベルでの光の挙動をシミュレートする超精密なレンダリングモデルが登場する可能性があります。これにより、現実世界と見分けがつかないレベルのグラフィックスが実現できるでしょう。
6.3.2 AIとグラフィックスの融合
NVIDIA NGX、AMDのFidelityFX Super Resolutionに見られるように、AIとグラフィックス技術の統合は加速しています。将来的には:
- AI生成テクスチャとジオメトリ
- 動的なシーン解析によるレンダリング最適化
- ユーザーの視線追跡による選択的高品質レンダリング
- リアルタイムでのシーン理解と物理シミュレーション
これらの技術により、レンダリングパイプラインの効率が大幅に向上し、パストレーシングのリアルタイム実装が現実的になります。
6.3.3 ハイブリッドアプローチの標準化
今後数年間は、純粋なレイトレーシングや純粋なパストレーシングではなく、従来のラスタライズ技術と光線追跡技術を組み合わせたハイブリッドアプローチが主流となるでしょう。各要素の最適なバランスを取ることで、視覚的品質とパフォーマンスの両立を図ります。
例えば、直接光源やプライマリ反射にはレイトレーシングを使用し、間接照明や複雑な反射にはパストレーシングの要素を取り入れるといった方法が考えられます。
6.3.4 メタバースとリアルタイムレンダリング
メタバースやVR/ARの普及に伴い、リアルタイムレンダリング技術への需要はさらに高まります。これらのプラットフォームでは、没入感を高めるために高度な光の表現が必要であり、レイトレーシングとパストレーシングの技術が重要な役割を果たすでしょう。
特に、VRヘッドセットの解像度向上と視野角拡大が進む中で、現在のラスタライズ技術の限界が露呈しつつあります。こうした状況下で、光線追跡ベースのレンダリングは、より自然な視覚体験を提供する鍵となります。
将来的には、クラウドコンピューティングとローカル処理を組み合わせたハイブリッドレンダリングシステムも普及するでしょう。例えば、高度なパストレーシング計算をクラウドで処理し、ローカルデバイスでは補間や調整を行うというアプローチです。これにより、モバイルデバイスでも高品質なグラフィックスが実現可能になります。
7. まとめ
本記事では、レイトレーシングとパストレーシングという最新のグラフィック技術の違いについて詳しく解説してきました。レイトレーシングは光線の経路を単純化して計算するのに対し、パストレーシングはより物理的に正確な光の挙動をシミュレートする手法です。この違いにより、パストレーシングはより高品質な映像表現が可能である一方、計算負荷も大きくなります。
現状では、NVIDIA GeForce RTXシリーズやAMD Radeon RX 6000/7000シリーズといったGPUによってレイトレーシングはリアルタイム処理が実現していますが、完全なパストレーシングはまだ映画のCG制作など事前レンダリングの分野で主に使用されています。『サイバーパンク2077』や『フォルツァ ホライゾン 5』などの最新ゲームでもハイブリッド型のレイトレーシングが採用され、DLSS・FSRなどの超解像技術と組み合わせることでパフォーマンスと品質のバランスを取っています。
将来的には、GPUの性能向上やアルゴリズムの最適化によって、リアルタイムパストレーシングが一般的になる可能性が高まっています。PlayStation 5やXbox Series X|Sなどの次世代ゲーム機でもこれらの技術が徐々に普及しつつあり、より没入感のあるゲーム体験が期待できます。高度なグラフィック表現を楽しむには、最新のレイトレーシング対応GPUを搭載したハイエンドPCが必要になるでしょう。ゲーミングPC/クリエイターPCのパソコン選びで悩んだらブルックテックPCへ!
【パソコン選びに困ったらブルックテックPCの無料相談】
ブルックテックPCは「3年故障率1%未満」という圧倒的な耐久性を持つマシンを販売しており、映像編集を行うCG/VFXクリエイター,VTuber,音楽制作会社、プロゲーマー等幅広い用途と職種で利用されています。
BTOパソコンは知識がないと購入が難しいと思われがちですが、ブルックテックPCでは公式LINEやホームページのお問い合わせフォームの質問に答えるだけで、気軽に自分に合うパソコンを相談することが可能!
問い合わせには専門のエンジニアスタッフが対応を行う体制なので初心者でも安心して相談と購入が可能です。
パソコンにおける”コスパ”は「壊れにくいこと」。本当にコストパフォーマンスに優れたパソコンを探している方や、サポート対応が柔軟なPCメーカーを探している方はブルックテックPCがオススメです!