ゲーミング用途でテレビをモニターの代わりに使えるか迷っている方に向けて、両者の技術的な違いから実際の使用感まで詳しく解説します。
この記事を読むことで応答速度や入力遅延といった重要な性能差、テレビ代用のメリット・デメリット、さらにゲームジャンル別の適性を幅広く理解できます。
結論として、RPGやレーシングゲームなど一部のジャンルではテレビでも十分快適にプレイできますが、FPSや格闘ゲームのような反応速度が重要な競技性の高いゲームでは、専用のゲーミングモニターの方が圧倒的に有利です。ただし適切なテレビ選びと設定調整により、多くの場面でテレビをゲーミングモニターの代用として活用することは可能です。
1. ゲーミングモニターとテレビの基本的な違いとは
ゲーミングモニターとテレビは、どちらも映像を表示するディスプレイですが、その設計思想と性能には大きな違いがあります。ゲーミングモニターはゲームプレイに特化した性能を重視して設計されており、テレビは映画や番組視聴などの一般的な用途を想定して作られています。
この違いを理解することで、テレビをゲーミングモニターの代用として使用する際の判断材料となります。主要な違いとして、応答速度、リフレッシュレート、入力遅延、サイズと解像度の4つの要素が挙げられます。
| 項目 | ゲーミングモニター | テレビ |
|---|---|---|
| 応答速度 | 1ms〜5ms | 8ms〜20ms |
| リフレッシュレート | 144Hz〜240Hz | 60Hz(一部120Hz) |
| 入力遅延 | 1ms〜10ms | 20ms〜100ms |
| 主なサイズ | 24〜32インチ | 32〜75インチ |
1.1 応答速度の違い
応答速度とは、ピクセルの色が変化する際にかかる時間を表す指標です。ゲーミングモニターは1ms〜5ms程度の高速応答を実現しており、動きの激しいゲームシーンでも残像感の少ない鮮明な映像を表示できます。
一方、テレビの応答速度は一般的に8ms〜20ms程度となっており、ゲーミングモニターと比較すると遅くなります。この差は、FPSゲームや格闘ゲームなど、瞬間的な判断が求められるゲームジャンルにおいて、プレイヤーのパフォーマンスに影響を与える可能性があります。
ただし、近年の高性能テレビでは、ゲームモード搭載により応答速度を改善したモデルも登場しており、従来のテレビと比較して大幅に性能が向上しています。
1.2 リフレッシュレートの違い
リフレッシュレートは、1秒間に画面が更新される回数を表す数値で、Hz(ヘルツ)という単位で表現されます。ゲーミングモニターは144Hz〜240Hzの高リフレッシュレートに対応しており、滑らかで自然な映像表現が可能です。
従来のテレビは60Hzが標準的でしたが、最近では120Hz対応のテレビも増えています。しかし、ゲーミングモニターと比較すると、まだリフレッシュレートの面で劣る場合が多いのが現状です。
高リフレッシュレートは、特にeスポーツタイトルにおいて重要な要素となり、敵の動きをより正確に把握できるため、競技性の高いゲームプレイには欠かせない要素となっています。
1.3 入力遅延の違い
入力遅延は、コントローラーやキーボードの操作が実際に画面に反映されるまでの時間を指します。ゲーミングモニターは1ms〜10ms程度の低遅延を実現しており、プレイヤーの操作が即座に画面に反映されます。
一般的なテレビでは、映像処理による遅延が発生し、20ms〜100ms程度の入力遅延が生じることがあります。この遅延は、画像補正機能や映像エンハンス機能によるもので、通常の映像視聴では問題になりませんが、ゲームプレイ時には操作感に影響を与えます。
多くのテレビメーカーでは、この問題を解決するためにゲームモードを搭載し、映像処理を最小限に抑えることで入力遅延を削減する対策を講じています。
1.4 サイズと解像度の違い
ゲーミングモニターは一般的に24〜32インチのサイズが主流で、デスク上での使用に適したサイズ設計となっています。解像度はフルHDから4Kまで幅広く対応しており、ゲームの種類や用途に応じて選択できます。
テレビは32〜75インチの大画面が中心で、リビングでの視聴を想定した設計です。解像度も4K対応が標準的になっており、映画や動画コンテンツの視聴に最適化されています。
サイズの違いは視聴距離にも影響し、ゲーミングモニターは50cm〜1m程度の近距離での使用を前提としているのに対し、テレビは2m〜3m程度の距離からの視聴を想定しています。この違いにより、ゲームプレイ時の没入感や操作性にも差が生まれます。
2. テレビをゲーミングモニター代用として使うメリット
2.1 大画面でゲームを楽しめる
テレビをゲーミングモニターの代用として使用する最大のメリットは、大型の画面でゲームを楽しめることです。一般的なゲーミングモニターは24インチから32インチ程度のサイズが主流ですが、テレビであれば40インチから65インチ以上の大画面でゲームをプレイできます。
大画面でのゲームプレイは、RPGやアドベンチャーゲームなどのストーリー重視のゲームにおいて、より没入感の高い体験を提供します。美しい風景や細かなキャラクターの表情を大きな画面で楽しむことで、ゲームの世界により深く入り込むことができるでしょう。
また、複数人でのローカルマルチプレイゲームでは、大画面のテレビが特に威力を発揮します。4人でのマリオカートやパーティーゲームなどでは、小さなモニターよりも大型テレビの方が全員が画面を見やすく、楽しさが格段に向上します。
2.2 コストパフォーマンスが良い
テレビはゲーミングモニターと比較して価格面で優位性があります。同じサイズや解像度で比較した場合、テレビの方が一般的に価格が安く設定されています。これはテレビが大量生産されており、市場での価格競争が激しいためです。
特に4K解像度のモデルにおいて、この価格差は顕著に現れます。4Kゲーミングモニターは高価な傾向にありますが、4Kテレビは比較的手頃な価格で購入できるモデルが多数存在します。
| サイズ | 4Kゲーミングモニター価格帯 | 4Kテレビ価格帯 |
|---|---|---|
| 32インチ | 8万円~20万円 | 5万円~12万円 |
| 43インチ | 15万円~30万円 | 6万円~15万円 |
| 55インチ | 20万円~40万円 | 8万円~20万円 |
予算を抑えながらも大画面でのゲーミング環境を構築したい場合、テレビの選択は非常に合理的な判断といえるでしょう。
2.3 複数の用途で活用できる
テレビを選択することで、ゲーミング以外の多様な用途に対応できます。通常のテレビ番組視聴はもちろん、NetflixやAmazon Prime Videoなどの動画配信サービスの視聴、Blu-rayディスクの再生など、一台で複数の娯楽を楽しむことができます。
特に、スマートTV機能を搭載したモデルであれば、YouTube、Hulu、Disney+などの様々なストリーミングサービスに直接アクセスできるため、追加の機器を購入する必要がありません。これにより、全体的な初期投資を抑えることができます。
また、家族や友人との共有利用も考慮すると、専用のゲーミングモニターよりもテレビの方が汎用性が高く、リビングルームなどの共有スペースでの設置にも適しています。
2.4 設置場所の自由度が高い
テレビは設置場所の選択肢が豊富であることも大きなメリットです。壁掛け設置、テレビ台への設置、専用スタンドの使用など、様々な設置方法に対応しており、部屋のレイアウトに合わせて柔軟に配置できます。
特に大型テレビの場合、リビングルームでの使用を前提として設計されているため、ソファからの適切な視聴距離を考慮した設置が可能です。これにより、長時間のゲームプレイでも疲労を軽減できます。
また、多くのテレビにはVESAマウント規格が採用されており、アームやブラケットを使用した自由度の高い設置が可能です。角度調整や高さ調整も容易に行えるため、プレイヤーの体格や座位に合わせた最適なポジショニングを実現できるでしょう。
3. テレビをゲーミングモニター代用として使うデメリット
テレビをゲーミングモニターの代用として使用する場合、いくつかの重要なデメリットが存在します。これらの問題点を理解しておくことで、購入前に適切な判断ができるでしょう。
3.1 応答速度が遅くなりがち
テレビの最も大きなデメリットの一つが応答速度の遅さです。一般的なテレビの応答速度は20ms~50ms程度であるのに対し、ゲーミングモニターは1ms~5ms程度となっています。
応答速度が遅いと、画面上で動きの速いシーンにおいて残像が発生しやすくなります。特に激しいアクションシーンや高速で移動するオブジェクトがある場面では、画面がぼやけて見えることがあります。
| デバイス種類 | 一般的な応答速度 | 残像の発生 |
|---|---|---|
| ゲーミングモニター | 1ms~5ms | ほとんどなし |
| 一般的なテレビ | 20ms~50ms | 発生しやすい |
| 高性能テレビ | 10ms~20ms | 軽度発生 |
この問題により、精密な操作が求められるゲームジャンルでは、プレイヤーの実力が十分に発揮できない可能性があります。
3.2 入力遅延が発生しやすい
テレビは入力遅延が大きくなりやすいという特徴があります。コントローラーでの操作から実際に画面に反映されるまでの時間が長くなるため、操作感が重く感じられます。
特に以下のような処理がテレビには組み込まれているため、遅延が発生しやすくなっています。
- 画像補正処理による遅延
- アップスケーリング処理による遅延
- 色彩調整処理による遅延
- ノイズ除去処理による遅延
一般的なテレビでは30ms~100ms程度の入力遅延が発生するのに対し、ゲーミングモニターでは10ms以下に抑えられています。この差は実際のゲームプレイにおいて、操作の精度や反応速度に大きく影響します。
3.3 競技性の高いゲームには不向き
eスポーツタイトルや対戦格闘ゲームなど、競技性の高いゲームには基本的に不向きです。これらのゲームでは1フレーム単位での精密な操作が求められるため、テレビの遅延は致命的な問題となります。
特に以下のようなゲームジャンルでは、テレビ使用時の不利益が顕著に現れます。
| ゲームジャンル | 影響度 | 具体的な問題 |
|---|---|---|
| FPSゲーム | 非常に高い | エイムの精度低下、反応速度の遅れ |
| 格闘ゲーム | 非常に高い | コンボの失敗、フレーム単位の攻防への影響 |
| 音楽ゲーム | 高い | タイミングのずれ、スコアへの悪影響 |
| レーシングゲーム | 中程度 | ステアリング操作の遅れ |
プロゲーマーや上級者レベルでのプレイを目指す場合、テレビでの代用は現実的ではありません。
3.4 消費電力が高い
テレビは消費電力がゲーミングモニターよりも大幅に高いという問題があります。これは長時間のゲームセッションにおいて、電気代の増加につながります。
一般的な消費電力の比較は以下の通りです。
| 画面サイズ | ゲーミングモニター | 液晶テレビ | 有機ELテレビ |
|---|---|---|---|
| 24インチ | 30W~50W | 60W~100W | 80W~120W |
| 32インチ | 50W~80W | 100W~150W | 120W~180W |
| 43インチ | – | 150W~250W | 200W~300W |
年間を通じて考えると、この差は無視できない金額になる場合があります。また、発熱量も大きくなるため、部屋の温度上昇や冷房費の増加も考慮する必要があります。
さらに、テレビは待機電力も比較的大きく、完全に電源を切らない限り一定の電力を消費し続けます。環境負荷や電気代を重視する場合、この点も重要な検討材料となるでしょう。
4. ゲーミングモニター代用に適したテレビの選び方
テレビをゲーミングモニターの代用として使用する場合、適切な製品を選ぶことで快適なゲーム環境を構築できます。以下の4つのポイントを重視して選択することで、ゲーミング性能を最大限に引き出すことが可能です。
4.1 ゲームモード搭載テレビを選ぶ
ゲームモード機能は遅延を大幅に減少させる最も重要な機能です。この機能が搭載されたテレビは、映像処理を簡略化することで入力遅延を20ms以下まで抑えることができます。
ソニーのブラビアシリーズやLGのOLEDシリーズ、パナソニックのビエラシリーズなど、主要メーカーの中上位モデルにはゲームモードが標準搭載されています。購入前に必ず仕様書でゲームモード機能の有無を確認しましょう。
| メーカー | ゲームモード名称 | 遅延時間 |
|---|---|---|
| ソニー | ゲームモード | 約13ms |
| LG | ゲームオプティマイザー | 約10ms |
| パナソニック | ゲームモードプラス | 約16ms |
4.2 低遅延対応モデルを確認する
入力遅延は20ms以下を目安として選択することが重要です。特に格闘ゲームやFPSゲームでは10ms以下の超低遅延モデルが理想的となります。
製品仕様において「入力遅延」や「インプットラグ」の数値が明記されているモデルを選びましょう。記載がない場合は、ゲーミング向けの認証を取得している製品や、レビューサイトで実測値が公開されているモデルを参考にすることをおすすめします。
また、VRR(可変リフレッシュレート)やALLM(自動低遅延モード)に対応したモデルを選ぶことで、さらに快適なゲーム環境を構築できます。これらの機能は次世代ゲーム機であるPlayStation 5やXbox Series X/Sとの組み合わせで威力を発揮します。
4.3 適切なサイズを選択する
ゲーミング用途でのテレビサイズは、視聴距離と用途を考慮して決定する必要があります。デスクトップ環境では32~43インチ、リビング環境では50~65インチが最適とされています。
デスクから1メートル程度の距離でプレイする場合、大型テレビでは画面端まで視線を移動させる時間が発生し、競技性の高いゲームでは不利になる可能性があります。一方、リビングでソファに座ってプレイする場合は、適度な没入感を得るために50インチ以上のサイズが推奨されます。
| 使用環境 | 推奨サイズ | 視聴距離 | 適用ゲームジャンル |
|---|---|---|---|
| デスクトップ | 32~43インチ | 0.8~1.2m | FPS、格闘ゲーム |
| リビング | 50~65インチ | 2.0~3.0m | RPG、レーシング |
4.4 接続端子の種類を確認する
HDMI端子の規格とポート数は、ゲーミング性能に直結する重要な要素です。HDMI 2.1対応ポートが複数搭載されているモデルを選択することで、将来的な拡張性も確保できます。
4K解像度で120Hzの高リフレッシュレート表示を実現するには、HDMI 2.1規格が必要不可欠です。また、複数のゲーム機やPCを接続する予定がある場合は、HDMI 2.1対応ポートが2つ以上搭載されているモデルを選びましょう。
DisplayPort入力に対応したテレビは限られていますが、PC接続を前提とする場合は検討の価値があります。DisplayPort接続により、HDMIよりも安定した高解像度・高リフレッシュレート表示が期待できます。
さらに、eARC(拡張オーディオリターンチャンネル)対応のHDMIポートがあれば、高品質なオーディオ環境も同時に構築できるため、総合的なゲーミング体験の向上につながります。
5. テレビでゲーミングモニター代用する際の設定方法
テレビをゲーミングモニターとして使用する場合、適切な設定を行うことで遅延を最小限に抑え、快適なゲーミング環境を構築できます。ここでは具体的な設定手順と最適化のポイントについて詳しく解説します。
5.1 ゲームモードの有効化
最も重要な設定がゲームモードの有効化です。現代のテレビには画像処理による遅延を軽減するゲームモード機能が搭載されており、この機能を有効にすることで入力遅延を大幅に改善できます。
ゲームモードを有効にする手順は以下の通りです。リモコンの設定ボタンから「映像設定」または「画質設定」を選択し、映像モードの項目から「ゲーム」または「ゲームモード」を選択します。一部のテレビでは「PC」モードでも同様の効果が得られる場合があります。
| メーカー | ゲームモード名称 | 設定場所 |
|---|---|---|
| ソニー | ゲーム | 設定→映像→シーンセレクト |
| パナソニック | ゲーム | メニュー→映像調整→映像モード |
| 東芝 | ゲーム | 設定→映像設定→映像メニュー |
| シャープ | ゲーム | ホーム→設定→映像→映像調整 |
ゲームモードを有効にすると、ノイズリダクションや超解像処理などの画像処理機能が無効化され、入力遅延が20ms以下まで短縮される場合が多くあります。ただし、画質の向上機能も同時に無効化されるため、映像の美しさよりも応答性を優先した設定となります。
5.2 画質設定の最適化
ゲームモード有効化後は、ゲームに適した画質設定を行います。まず重要なのが輝度とコントラストの調整です。FPSゲームでは暗い場所に隠れる敵を発見しやすくするため、輝度を高めに設定することが効果的です。
色温度の設定では、一般的に「標準」または「中」の設定が適しています。「暖色」設定では画面が赤みがかり、「寒色」設定では青みが強くなるため、自然な色再現ができる中間的な設定を選択しましょう。
シャープネス設定は最小値に設定することを推奨します。シャープネス処理は輪郭を強調する機能ですが、処理に時間がかかるため遅延の原因となります。また、過度なシャープネス処理は画質の劣化を招く可能性もあります。
動きの補間機能や倍速駆動機能は必ず無効にしてください。これらの機能は映像を滑らかにする代わりに大幅な遅延を発生させるため、ゲーミング用途では適しません。
5.3 音響設定の調整
ゲーミングにおいて音響設定も重要な要素です。まず音声遅延の設定を確認し、映像と音声の同期を取る必要があります。多くのテレビでは「音声遅延」または「リップシンク」の設定項目があり、これを適切に調整することで違和感のないゲーミング体験が可能です。
音質モードは「標準」または「ゲーム」を選択します。「映画」や「音楽」モードでは音響処理による遅延が発生する可能性があります。FPSゲームをプレイする場合は、敵の足音や銃声の方向を正確に把握するため、サラウンド機能を有効にすることも効果的です。
外部スピーカーやヘッドセットを使用する場合は、テレビの内蔵スピーカーを無効にして音声出力を外部機器に設定します。これにより音質向上と遅延軽減の両方を実現できます。
5.4 接続方法の確認
最適なゲーミング環境のためには、接続方法の確認と最適化が重要です。HDMIケーブルは必ず高速対応のものを使用し、できればHDMI 2.1対応ケーブルを選択することを推奨します。
HDMI接続時は、使用するHDMIポートも重要な要素です。多くのテレビでは特定のHDMIポート(通常はHDMI1または「ゲーム専用」と表記されたポート)でのみゲームモードが完全に機能します。ゲーミング機器は必ず対応HDMIポートに接続してください。
| 接続方式 | 最大解像度 | 最大リフレッシュレート | 遅延レベル |
|---|---|---|---|
| HDMI 2.1 | 4K | 120Hz | 最小 |
| HDMI 2.0 | 4K | 60Hz | 小 |
| HDMI 1.4 | 1080p | 60Hz | 中 |
| D-Sub(VGA) | 1080p | 60Hz | 大 |
ゲーミングPCを接続する場合は、グラフィックカードの出力設定も確認が必要です。NVIDIAのGeForce Experience やAMDのRadeon Softwareで、接続されたテレビに適した解像度とリフレッシュレートが設定されているかを確認してください。
無線接続は遅延が発生しやすいため、可能な限り有線接続を使用することを推奨します。Wi-Fi経由でのゲームストリーミングサービスの利用は、ネットワーク環境によって大きく品質が左右されるため、安定した有線LAN接続の使用が理想的です。
これらの設定を適切に行うことで、テレビでも十分にゲーミングモニターの代用として機能させることができます。ただし、競技レベルでのゲーミングを行う場合は、専用のゲーミングモニターの導入を検討することも重要です。
6. ジャンル別でのテレビ代用適性
ゲームのジャンルによって、テレビをゲーミングモニターの代用として使う適性は大きく異なります。各ジャンルの特性を理解して、最適な環境を整えることが重要です。
6.1 FPSゲームでの使用
FPS(First Person Shooter)ゲームは、最も高い応答速度と低い入力遅延が求められるジャンルです。『Call of Duty』や『Apex Legends』といった競技性の高いタイトルでは、1フレーム単位での反応速度が勝敗を左右します。
| 項目 | 推奨値 | 一般的なテレビ | 適性評価 |
|---|---|---|---|
| 応答速度 | 1ms以下 | 5-20ms | △ |
| リフレッシュレート | 144Hz以上 | 60-120Hz | △ |
| 入力遅延 | 10ms以下 | 20-50ms | × |
テレビでFPSゲームをプレイする場合、ゲームモードを有効にし、画像処理機能をすべて無効化することが必須です。ただし、カジュアルプレイであれば55インチ程度のテレビでも十分楽しめます。競技レベルでのプレイを目指す場合は、専用ゲーミングモニターの導入を強く推奨します。
6.2 RPGゲームでの使用
RPG(Role Playing Game)は、テレビ代用に最も適したゲームジャンルです。『ファイナルファンタジー』シリーズや『ペルソナ』シリーズなど、美麗なグラフィックスと長時間のプレイが特徴的なタイトルでは、大画面の恩恵を最大限に活用できます。
RPGゲームでは反応速度よりも没入感と快適性が重要です。50インチ以上の大型テレビであれば、細部まで描き込まれた背景やキャラクターの表情を鮮明に楽しめます。また、長時間のプレイになりがちなため、適切な視聴距離を保てる大画面は目の疲労軽減にも効果的です。
4K対応テレビなら、最新のRPGタイトルが持つ高解像度テクスチャーの美しさを余すことなく堪能できます。HDR(High Dynamic Range)対応モデルであれば、光と影の表現がより豊かになり、ゲーム世界への没入感がさらに向上します。
6.3 格闘ゲームでの使用
格闘ゲームは、フレーム単位での正確な入力が勝負を決める高精度なジャンルです。『ストリートファイター6』や『鉄拳8』などのタイトルでは、1フレーム(約16.7ms)の差が勝敗に直結するため、入力遅延の最小化が極めて重要です。
| 格闘ゲーム要素 | テレビでの影響 | 対策 |
|---|---|---|
| コンボ入力 | 遅延により失敗率上昇 | ゲームモード有効化 |
| 反撃確定 | タイミングズレ発生 | 低遅延モデル選択 |
| ガード反応 | 反応速度低下 | 画像処理機能オフ |
競技レベルでのプレイを想定する場合、テレビの代用は推奨できません。しかし、友人同士でのカジュアルプレイや格闘ゲームの観戦目的であれば、大画面テレビの迫力は格闘ゲーム特有のバトル感を演出してくれます。特に複数人でのプレイ時には、画面サイズの大きさが全員の視認性向上に貢献します。
6.4 レーシングゲームでの使用
レーシングゲームは、テレビ代用との相性が比較的良好なジャンルです。『グランツーリスモ7』や『Forza Horizon 5』などのタイトルでは、大画面による臨場感とスピード感の向上が得られます。
レーシングゲームにおけるテレビ使用のメリットは、広い視野角による周辺視認性の向上です。実際のドライビングに近い感覚で、コーナーの先や後続車両の動きを把握しやすくなります。また、エンジン音やタイヤの軋み音といった音響効果も、テレビの大型スピーカーシステムにより迫力のある体験となります。
ただし、オンライン対戦やタイムアタックモードでは、わずかな入力遅延がラップタイムに影響する場合があります。このような競技性を重視するプレイスタイルでは、ゲームモードの有効化と画像処理機能の無効化が必須です。
湾曲型の大型テレビを使用する場合、レーシングゲーム特有の包囲感とスピード感をより強く体感できます。特に車載視点でのプレイでは、実車運転に近い視界の広がりを実現できるため、ゲーム体験の質が大幅に向上します。
7. まとめ
ゲーミングモニターをテレビで代用することは、用途によって十分可能です。RPGやレーシングゲームなど、映像美を重視するゲームでは大画面のテレビが威力を発揮し、コストパフォーマンスも優秀です。一方で、FPSや格闘ゲームなど反応速度が重要な競技性の高いゲームでは、応答速度や入力遅延の面で専用ゲーミングモニターに劣ります。
テレビを代用する際は、ゲームモード搭載モデルを選び、低遅延設定を有効にすることが重要です。ソニーのBRAVIAシリーズやLGのOLEDテレビなど、ゲーム機能に特化したモデルなら、十分な性能を発揮できるでしょう。ただし、本格的にゲームを楽しむなら、高性能なゲーミングPCと専用モニターの組み合わせが理想的です。ゲーミングPC/クリエイターPCのパソコン選びで悩んだらブルックテックPCへ。
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