アタックサーフェスマネジメント(ASM)とは?意味や仕組みをわかりやすく解説

スポンサード

アタックサーフェスマネジメント(ASM)とは何か、なぜ多くの企業がその導入を進めているのか、疑問をお持ちではないでしょうか。
クラウドサービスの活用やテレワークの普及によって、企業が管理すべきIT資産は年々複雑化し、把握しきれないリスクが増えています。
この記事では、ASMの基本的な意味や仕組みから、可視化のプロセス、脆弱性評価の流れ、導入によって得られる効果、そしてツール選定のポイントまで、専門知識がない方にも分かりやすく解説します。
読み終える頃には、自社のセキュリティ対策としてASMがなぜ必要とされているのか、その理由を理解できる内容になっています。

1. アタックサーフェスマネジメント(ASM)とは何か

アタックサーフェスマネジメント(ASM:Attack Surface Management)とは、企業が保有するIT資産のうち、サイバー攻撃者から狙われる可能性のある領域を継続的に発見し、そのリスクを評価・管理する仕組みのことです。
近年、経済産業省もASMの活用を推奨するガイダンスを公表しており、多くの企業が導入を検討し始めています。
ここでは、まずアタックサーフェスという言葉の意味と、なぜ今ASMがこれほど注目されているのか、その背景について丁寧に解説していきます。

1.1 アタックサーフェスの意味

アタックサーフェス(Attack Surface)とは、直訳すると「攻撃対象領域」を意味し、攻撃者が組織のシステムへ侵入するための入り口となり得るIT資産全般を指します。
具体的には、インターネットに公開されているWebサーバー、VPN機器、クラウドサービス、ドメイン、サブドメイン、さらには社員が個人的に契約しているクラウドストレージなど、外部からアクセス可能なあらゆる資産が対象となります。

従来のセキュリティ対策では、社内ネットワークの内側を守ることに重点が置かれてきました。
しかし、企業のIT環境が複雑化するにつれて、管理部門が把握しきれていない「隠れた攻撃対象領域」が数多く存在するようになっています。
こうした未把握の資産は、セキュリティ担当者の目が届かないまま放置されやすく、結果として攻撃者にとって格好の侵入口となってしまうのです。
アタックサーフェスマネジメントは、こうしたリスクを可視化し、組織全体で管理するための考え方だといえます。

1.2 ASMが注目される背景

ASMがこれほどまでに注目を集めている背景には、企業を取り巻くIT環境の急速な変化があります。
特に大きな要因として挙げられるのが、クラウドサービスの活用拡大と、テレワークの普及によるリスク増加です。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

1.2.1 クラウド活用の拡大による影響

多くの企業がクラウドサービスを積極的に導入するようになったことで、業務効率は大きく向上しました。
その一方で、クラウド環境は従来の社内システムと比べて、部門やチーム単位で契約・設定できてしまうケースが多く、情報システム部門が全容を把握しきれないという新たな課題を生み出しています。

例えば、マーケティング部門が独自に契約したクラウドツールや、開発部門が検証用に立ち上げたテスト環境が、そのまま放置されて外部に公開され続けてしまうといった事態が実際に起こっています。
こうした「シャドーIT」と呼ばれる管理外の資産は、脆弱性が放置されやすく、攻撃者にとって非常に狙いやすいターゲットとなってしまいます。

1.2.2 テレワーク普及によるリスク増加

働き方改革やテレワークの定着により、社外から社内システムへアクセスするための仕組みが急速に整備されました。
VPN機器やリモートデスクトップサービスなど、社外との接続を担う機器が増加したことで、攻撃者が狙える入り口そのものが増えてしまったという側面があります。

下記のように、テレワーク普及の前後でアタックサーフェスに関わる状況は大きく変化しています。

スポンサード
項目テレワーク普及以前テレワーク普及以後
外部接続機器限定的VPNやリモートアクセス機器が増加
利用端末社内貸与端末が中心個人端末や自宅ネットワークの利用も増加
管理の複雑さ比較的容易資産の把握が困難化

このように、働く場所や利用するサービスが多様化したことで、企業が管理すべきアタックサーフェスは年々拡大し続けています。
だからこそ、変化し続けるIT資産を継続的に把握し、リスクを評価するアタックサーフェスマネジメントの重要性が高まっているのです。

2. アタックサーフェスマネジメントの仕組み

アタックサーフェスマネジメントは、単に一度だけ資産を調査して終わるものではありません。組織が保有するIT資産を継続的に洗い出し、そこに潜む弱点を発見し、対応の優先順位をつけるという一連のサイクルによって成り立っています。ここでは、その具体的な流れをプロのエンジニアが初心者にも伝わるように、順を追って解説します。

2.1 攻撃対象領域の可視化プロセス

アタックサーフェスマネジメントの最初のステップは、組織がインターネット上に公開している資産をすべて洗い出すことです。企業が把握しているサーバーやドメインだけでなく、部署ごとに独自に契約したクラウドサービスや、退職者が残したまま放置されているアカウントなど、管理部門が認識していない「シャドーIT」と呼ばれる資産も対象になります。

この可視化のプロセスでは、専用のツールがインターネット全体をスキャンし、対象企業に関連するドメイン名やIPアドレス、サブドメイン、公開されているWebアプリケーションなどを自動的に検出します。人の手による棚卸しでは見落としがちな資産も、機械的な手法によって網羅的に洗い出せる点が大きな特徴です。

可視化された資産は、以下のような形で分類・整理されるのが一般的です。

分類具体例
ネットワーク資産ドメイン、サブドメイン、IPアドレス
Webアプリケーション公開サイト、会員向けシステム、API
クラウドサービスクラウドストレージ、SaaSツール
証明書関連SSL証明書の有効期限や設定状況

2.2 脆弱性の検出と評価の流れ

資産の洗い出しが完了した後は、それぞれの資産に対して脆弱性の検出と評価が行われます。具体的には、公開されているソフトウェアのバージョン情報や設定内容を確認し、既知の脆弱性データベースと照合することで、危険性のある箇所を特定していきます。

検出された脆弱性は、そのまま一律に扱われるのではなく、深刻度や悪用のされやすさに応じてスコアリングされ、評価されます。
一般的には、外部からの攻撃のしやすさ、情報漏えいや業務停止に与える影響の大きさ、実際に攻撃コードが出回っているかどうかといった観点から総合的に判断されます。
これにより、数多くの検出結果の中から、本当に優先して対応すべきものを絞り込むことができます。

単に脆弱性の有無を確認するだけでなく、攻撃者の視点に立って「実際にどこまで侵入できるのか」をシミュレーションするタイプの評価を組み合わせるケースもあり、より実践的なリスク把握につながります。

2.3 継続的な監視の重要性

アタックサーフェスマネジメントにおいて特に重視されるのが、一度きりの調査ではなく継続的な監視を行うことです。
企業のIT環境は日々変化しており、新しいサーバーの追加やクラウドサービスの契約、Webサイトのリニューアルなど、さまざまなタイミングで攻撃対象領域が拡大したり変化したりします。

そのため、月に一度や年に一度といった定期的な棚卸しだけでは、変化に対応しきれない場合があります。継続的に監視を行うことで、新たに公開された資産や、設定ミスによって意図せず外部に露出してしまった情報などを早期に発見し、被害が発生する前に対処することが可能になります。

また、監視によって得られたデータは時系列で蓄積されるため、攻撃対象領域がどのように変化してきたかを振り返ることもできます。
こうした継続的な取り組みの積み重ねが、組織全体のセキュリティレベルを底上げしていく土台となります。

3. ASMでできることと得られる効果

アタックサーフェスマネジメント(ASM)を導入することで、企業は自社のIT資産に潜むリスクを網羅的に把握し、効率的なセキュリティ対策を実現できます。
ここでは、ASMによって具体的にどのようなことが可能になるのか、そして企業にどのような効果をもたらすのかを詳しく解説します。

3.1 外部公開資産の把握

ASMの最も基本的かつ重要な効果は、インターネット上に公開されている自社のIT資産をすべて把握できることです。
企業のIT環境は年々複雑化しており、本社や支社が個別に契約したクラウドサービス、部署単位で立ち上げたテスト環境、退職者が管理していたサーバーなど、情報システム部門が把握しきれていない資産が存在するケースが少なくありません。

ASMツールは、ドメイン名やIPアドレスなどを起点として、インターネット上を継続的にスキャンし、自社に関連するサーバー、ドメイン、クラウドサービス、IoT機器などを自動的に検出します。
これにより、社内では「存在すら知らなかった」資産も含めて、外部から見える攻撃対象領域を正確に把握することが可能になります。

把握できる資産の例具体的な内容
サーバー・ドメイン公開Webサーバー、サブドメイン、休眠中のドメインなど
クラウドサービス部署ごとに契約したクラウドストレージやSaaSアカウント
ネットワーク機器ルーターやVPN機器、監視カメラなどのIoT機器
証明書・設定情報SSL証明書の有効期限、公開ポートの設定状況

3.2 未知のリスクの発見

ASMは、既知の資産だけでなく、これまで管理対象外だった「シャドーIT」や設定ミスによる未知のリスクを発見することにも大きな効果を発揮します。
シャドーITとは、情報システム部門の許可を得ずに、現場の担当者が独自に導入したクラウドサービスやアプリケーションのことを指します。

こうした資産は管理台帳に記載されていないため、脆弱性が見つかっても対応が後回しになりがちで、攻撃者にとって格好の侵入口となってしまいます。
ASMによる継続的なスキャンにより、公開設定のミスや古いバージョンのソフトウェアの使用、不要になったまま放置されているサービスなど、担当者自身も気づいていなかったリスクを可視化できます。
これにより、セキュリティインシデントが発生する前の段階でリスクの芽を摘むことが可能になります。

3.3 セキュリティ対策の優先順位付け

ASMを活用する大きなメリットの一つは、検出した脆弱性やリスクに優先順位をつけ、限られたリソースを効果的に配分できることです。
企業のIT資産は膨大であり、すべての脆弱性に同時に対応することは現実的ではありません。

ASMツールは、脆弱性の深刻度、攻撃者から見た侵入のしやすさ、資産の重要度などを総合的に評価し、リスクレベルに応じたスコアリングを行います。
これにより、セキュリティ担当者は「まず何から対応すべきか」を明確に判断でき、対応漏れを防ぎながら効率的にセキュリティ対策を進めることができます。

なお、ASMによってリスクが可視化された後は、実際にそれらの脆弱性へ対応するための作業端末や検証環境の整備も重要になります。
セキュリティ担当者が快適かつ安定して業務を行うためには、処理性能に優れ、長時間の稼働にも耐えられる高耐久なパソコンが欠かせません。
ブルックテックPCでは、こうした業務用途に適したBTOパソコンを幅広く取り扱っており、公式サイト内で用途に応じたモデルを確認できます。
パソコンの選定に迷った場合は、ブルックテックPCのオーダーメイドPCサービスを利用することで、専門知識がなくても自社の業務内容や予算に合った最適な一台を提案してもらうことができます。

4. アタックサーフェスマネジメントの導入方法

アタックサーフェスマネジメントを実際に導入する際には、自社の環境や運用体制に合わせて計画的に進めることが重要です。
ここでは、ツール選定のポイントと導入時に注意すべき点について、パソコン初心者の方にもわかりやすく解説します。

4.1 ツール選定のポイント

ASMを導入する際にまず検討すべきなのが、どのようなツールを利用するかという点です。市場には多数のASMツールが存在しますが、自社が保有するIT資産の規模や公開範囲に合ったものを選ぶことが最も重要です。
以下の観点を踏まえて比較検討すると、失敗のないツール選定につながります。

スポンサード
選定ポイント確認すべき内容
検出範囲の広さドメインやサブドメイン、IPアドレス、クラウドサービスまで幅広くカバーできるか
検出精度誤検知や過検知が少なく、正確なリスク評価ができるか
更新頻度攻撃対象領域の変化を継続的かつリアルタイムに近い形で反映できるか
レポート機能担当者が対策の優先順位を判断しやすい形式で結果が出力されるか
既存システムとの連携脆弱性管理ツールやSIEMなど、既存のセキュリティ運用基盤と連携できるか

特に中小企業や情報システム部門の人員が限られている組織では、導入後の運用負荷が少なく、直感的に操作できるツールを選ぶことが継続的な運用につながります。
専門知識がなくても結果を読み解けるレポート機能の有無は、導入前に必ず確認しておきたいポイントです。

4.2 導入時の注意点

ASMツールを導入する際には、ツールそのものの性能だけでなく、運用体制や社内の理解を整えることも欠かせません。
まず、ASMはあくまで攻撃対象領域を可視化し、リスクを検出するための仕組みであり、検出された脆弱性やリスクに対して実際に対応する体制がなければ効果を発揮できません
導入前に、検出結果をどの部署がどのように対応するのか、社内のフローを明確にしておく必要があります。

また、ASMの運用には継続的な監視と分析が求められるため、担当者の負荷が過度に高まらないよう、アラートの優先順位付けや自動化の仕組みを事前に整えておくことが望ましいです。
加えて、ASMツールの稼働にはある程度のスペックを持つパソコンが必要になる場合があります。
大量のスキャンデータやレポートを処理する際に、パソコンの処理能力が不足していると、監視業務そのものが滞ってしまう可能性があります。

そのため、セキュリティ担当者が日常的にASMツールを操作する環境では、安定した処理性能と高い耐久性を兼ね備えたパソコンを用意することが、円滑な運用の土台となります。
ブルックテックPCでは、法人向けの高耐久BTOパソコンを取り扱っており、セキュリティ監視業務のように長時間稼働させる用途にも適したマシンをラインナップしています。パソコンの選定に迷う場合は、ブルックテックPCの公式サイトで用途に合ったモデルを確認することをおすすめします。
専門知識がない担当者であっても、スタッフが丁寧にヒアリングを行い、業務内容や予算に応じた最適なオーダーメイドPCを提案してもらえるため、安心して相談できます。

ASMの導入は、ツールの選定と社内体制の整備、そしてそれを支える安定したIT環境づくりが三位一体となって初めて効果を発揮します。導入初期の段階でこれらを丁寧に整えておくことが、長期的なセキュリティ強化につながります。

5. まとめ

アタックサーフェスマネジメント(ASM)とは、企業が保有するIT資産の中でもインターネットに公開されているサーバーやクラウドサービス、ドメインなどを継続的に可視化し、脆弱性を検出・評価する取り組みです。
クラウド活用の拡大やテレワークの普及により、企業が管理すべき攻撃対象領域は年々広がっており、従来の境界型セキュリティ対策だけでは不十分になっています。
だからこそ、外部から見える資産を把握し、未知のリスクを早期に発見できるASMの重要性が高まっているのです。
ASMを導入することで、セキュリティ対策に優先順位をつけられるようになり、限られたリソースを効率的に活用できるという効果も得られます。ツール選定の際は、可視化範囲の広さや継続的な監視機能、運用のしやすさなどを確認することが大切です。

こうしたセキュリティ対策を支える土台として見落とされがちなのが、社内で実際に業務やシステム運用に使用するパソコンそのものの品質です。
ASMを活用して外部リスクを洗い出しても、日々の業務を担うパソコンが不安定であれば、セキュリティ担当者の作業効率やシステムの安定運用にも影響が及びかねません。だからこそ、信頼できる高品質なパソコン選びが重要になります。

ブルックテックPCは、3年故障率1%未満という高い耐久性を誇るBTOパソコンを製造販売しているメーカーです。
セキュリティ監視や開発業務など、長時間の稼働が求められる現場でも安心して使い続けられる品質を追求しています。
さらに、既製のBTOパソコンだけでなく、用途や予算に合わせたオーダーメイドPCの設計にも対応しており、パソコンに詳しくない方でも専門スタッフが丁寧にヒアリングを行い、最適なマシンを提案いたします。
ゲーミングPC/クリエイターPCのパソコン選びで悩んだらブルックテックPCへ!

【パソコン選びに困ったらブルックテックPCの無料相談】

ブルックテックPCは「3年故障率1%未満」という圧倒的な耐久性を持つマシンを販売しており、映像編集を行うCG/VFXクリエイター,VTuber,音楽制作会社、プロゲーマー等幅広い用途と職種で利用されています。
BTOパソコンは知識がないと購入が難しいと思われがちですが、ブルックテックPCでは公式LINEやホームページのお問い合わせフォームの質問に答えるだけで、気軽に自分に合うパソコンを相談することが可能!
問い合わせには専門のエンジニアスタッフが対応を行う体制なので初心者でも安心して相談と購入が可能です。
パソコンにおける”コスパ”は「壊れにくいこと」。本当にコストパフォーマンスに優れたパソコンを探している方や、サポート対応が柔軟なPCメーカーを探している方はブルックテックPCがオススメです!

ブルックテックPCの公式LINE 友達登録はこちらから!
友だち追加

スポンサード
TOP